現場の疑問を研究へ 校長が挑んだ博士課程

仙台育英学園で国際バカロレア教育導入を推進し、教職大学院で学校経営などを学んだ常務理事の加藤聖一氏。廃校を活用した外国人介護人材の育成から生まれた問いを機に博士後期課程へ進み、博士(事業構想学)を取得した。実務家が研究する意義や沖縄校設立の経緯などを聞いた。

IB教育の導入に向けて
教職大学院で学校経営など学ぶ

加藤 聖一

加藤 聖一

学校法人仙台育英学園
秀光中学校
仙台育英学園沖縄高等学校
常務理事・校長
2014年、慶應義塾大学経済学部卒業後、2016年に同大学院経営管理研究科を修了し修士(経営学)を取得。2020年、宮城教育大学教育学研究科専門職学位課程を修了し、教職修士(専門職)を取得、2025年、宮城大学大学院事業構想学研究科事業構想学専攻博士後期課程を修了し博士(事業構想学)を取得。ライフワークは「学校を起点とした、人による地域の活性化」で、座右の銘は修身斉家治国平天下。沖縄県私立中学高等学校協会理事。

── 慶應義塾大学大学院で経営学修士、宮城教育大学(教職大学院)で教職修士(専門職)を取得し、宮城大学大学院で博士(事業構想学)の学位を取得されています。なぜ、教職大学院で学ぼうと思われたのですか。

慶應義塾大学経済学部を卒業後、そのまま同大学院の経営管理研究科に進みました。その後、宮城に戻り、仙台育英学園で最初は秀光中等教育学校(現、秀光中学校・仙台育英学園高等学校秀光コース)の一教職員として、中高生に社会科を教えていました。当時の同校は生徒も保護者も国公立難関大学への進学を強く求めていました。それに応えようとした結果として、教職員の担当学年に対する教科学習への特化といった個業化が進み、教職員同士の教科や担当学年を超えた協働が構造的に見られにくい状態でした。国公立難関大学への合格実績は出ていましたが、同校に勤めて1~2年目の頃、卒業生が進学先で中退したと聞きました。「何のために大学に行ったのか」と先生方に尋ねると「当時はそこを目標にしていて、そこが絶対だった」と。大学合格という「目標」が「目的」になっていると感じ、強い衝撃を受けました。

(※全文:4101文字 画像:あり)

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