企業との共創によるDS・AI人材育成の新展開
2026年2月27日、東京科学大学 データサイエンス・AI全学教育機構(DS・AI全学教育機構)はDS・AI人材育成をテーマにシンポジウムを開催。生成AI普及による労働需給構造の変化が予測される今、産学連携のDS・AI人材育成が急務だ。各事例から次世代を見据えた戦略を報告する。
急がれるDS・AI人材の充足
アカデミアと実社会の往還が鍵に
2024年10月、東京医科歯科大学と東京工業大学の統合により誕生した東京科学大学は、「『科学の進歩』と『人々の幸せ』とを探求し、社会とともに新たな価値を創造する」というミッションを掲げている。
シンポジウムの冒頭、大竹尚登理事長は、世界最高水準の研究を行う大学に向けた支援制度「国際卓越研究大学」に認定されたニュースを報告。その後、来賓である文部科学省の星幹崇氏と同学機構長の小野功氏が挨拶し、シンポジウムは幕を開けた。新産業創出においてDS・AIは不可欠であり、それを支える人材と教育者の育成は同学の重要な使命だ。アカデミアと実社会のハブとして機能し、研究成果と実践知の好循環を目指していく。
名古屋大学の産学連携による
データ課題PBL
中岩 浩巳 名古屋大学 数理・データ科学・人工知能教育研究センター 産学連携教育部門長/特任教授
講演Ⅰでは、NTT研究所やATRでの実務経験をもつ名古屋大学特任教授の中岩浩巳氏が、企業や自治体の課題に対応する「産学連携PBL(課題解決型学習)」について紹介した。 冒頭、中岩氏は生成AIの急速な普及が社会に与えた影響に対し、問いを投げかけた。
「AIは力強いパートナーですが、その力を十分に“活かせて”いるでしょうか。AIを最大限に活用するには、『目的に合った問いを立てる力』『結果を検証する力』『結果を判断し活用する力』が必要であり、さらに説明責任も求められます。これらを補うのがDSです。AIの出力を盲信すれば、説明不可能な判断への依存、誤った出力の見逃し、責任転嫁が起きます。組織全体にブラックボックスを過信する文化が生じるリスクがあるのです」
(※全文:4417文字 画像:あり)
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