ニューヨーク・タイムス 170年の伝統組織をアジャイルな知能集団へ
──NYT女性CEOが断行した「知の職人×デジタル人材」の融合と学習カルチャー
世界中の既存メディアや大学・研究機関などの「知の産業」が、急速なデジタル化と生成AIの台頭、そして巨大プラットフォームによるアテンション(関心)の寡占に揺れている。かつて構造的衰退が宿命づけられていた新聞業界において、有料購読者数が1,300万人を突破(読売新聞:有料購読者数推移/米国SEC提出 10-K年次報告書)し、右肩上がりの高収益体質へと脱皮を遂げたのがThe New York Times(ニューヨーク・タイムズ、以下NYT)である。その変革を主導したのが、2020年に同社史上最年少の49歳で社長兼CEOに就任したメレディス・コピット・レヴィアン(Meredith Kopit Levien)氏だ。職人気質の記者が集う170年の老舗組織を、いかにして最先端テクノロジーと共創する「アジャイルな知能集団」へと変貌させたのか。知の産業再生の鍵を握る組織変革と人材育成の軌跡をたどる。
異例の抜擢と、編集局の心を掴んだ「覚悟」
ザ・ニューヨーク・タイムズ・カンパニー社長兼CEO メレディス・コピット・レヴィアン氏
写真:アフロ
レヴィアン氏は生粋の記者ではない。バージニア大学でレトリックを専攻後、デジタルエージェンシーやアトランティック・メディアを経て、フォーブスで最高レベニュー責任者(CRO)を務めたビジネスサイドのプロフェッショナルである(Digidayによるキャリア分析)。
(※全文:1985文字 画像:あり)
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