世界の知の最前線 香港大学/南カリフォルニア大学

全学必修のAIリテラシー
― 既存2学科を統合した新学院が始動【中国・香港】
香港大学「計算・データ科学学院(CDS)」本格稼働

写真:Baycrest - Wikipedia user - CC-BY-SA-2.5 / CC BY-SA 2.5

香港大学は2026年秋、工学院と理学院にまたがっていたコンピュータサイエンス学科と統計・保険数理科学科を統合し、新設した独立組織「計算・データ科学学院(CDS)」の全学展開を本格始動させた。同院を率いるのは、UCバークレー出身でコンピュータビジョン研究の世界的権威である馬毅(マ・イー)教授。初代院長の下、約60人の著名研究者と800人超の大学院生を擁する巨大ハブが動き出した。最大の特徴は、理工系のみならず文系・法学・医学を含む全学部生を対象に「AIリテラシー」科目を必修化した点にある。単なるツールの操作習得にとどまらず、アルゴリズムの基本原理、技術的限界、データ倫理までを学士課程の共通言語に据えた。あわせて工学と人文科学を5年で修める「文学士・工学学士(AI・データサイエンス)」のダブルディグリーも新設。専門先端人材の育成と全学生の底上げを両輪で進める。上海・張江ハイテクパークへのキャンパス展開も推進し、大湾区と長江デルタを結ぶ知の回廊を形成する。総合大学が学部の壁を解体し、AIを全学の背骨へ再編した改革は、高等教育の新たな標準を示している。

(※全文:785文字 画像:あり)

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