クラウドスマート時代に求められるアカデミッククラウドの作り方とは[AD]

爆発的に増加し続ける多様なデータ、産官学連携の加速などにより、大学には、クラウド技術の特性を生かしたクラウドスマートのコンセプトに基づいたアカデミッククラウドの構築が求められている。その必要な考え方についてニュータニックス・ジャパンの飯塚欽也氏が解説する。

クラウドの5つの特性を生かした
クラウドスマートの時代へ

飯塚 欽也

飯塚 欽也

ニュータニックス・ジャパン合同会社 広域営業統括本部 公共・広域営業本部 コマーシャルアカウントマネージャー兼クラウドエバンジェリスト

ニュータニックス(Nutanix)の製品「Nutanixクラウドプラットフォーム」は、一般的なIAサーバーをHCIに変え、外部に別途ストレージ装置を必要としない、高度に自動化された統合システム基盤を立ち上げるクラウドプラットフォームソフトウェア。HCIとは、従来のサーバー・ストレージ・SANスイッチの3層構成から、ストレージ・SANスイッチを全く使わずに、一般的なサーバーとソフトウェアで構成する統合型の仮想化基盤だ。

2009年に米・シリコンバレーで創業したニュータニックスは、世界中で2万社以上の導入実績を誇るHCI市場のトップベンダーとして知られ、国内でも大学・自治体を含む多くの組織が採用している。教育機関の間でも、基幹系サービスなどのクラウド移行が進む中、ニュータニックス・ジャパンの飯塚欽也氏は「単にオンプレミスからクラウドに移行しても、必ずしもクラウドの利点を享受できるわけではない」と指摘する。

「クラウドファーストを推進してきた米国連邦政府は、2019年にパブリック・プライベートを問わない『クラウドスマート』へ方針を変更し、確かな理由を持たずにパブリッククラウドの採用に踏み切ってはいけないと強調しています。世界のメインストリームは『クラウドファースト』から『クラウドスマート』にシフトしています」

クラウドスマートのコンセプトによれば①オンデマンド/セルフサービス、②幅広いネットワークアクセス、③リソースのプール化、④俊敏な拡張性、⑤サービス利用状況の可観測性、がクラウド技術のもたらす5つの特性として挙げられており、NutanixのHCI基盤上に構成される「Nutanixクラウドプラットフォーム」は、これらの特性を全てクリアしている。

ユニファイドストレージで
肥大化するデータを管理・保護

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政府が進める「地域中核・特色ある研究大学総合振興パッケージ」は産官学連携拠点の形成支援等が盛り込まれ、産官学の連携強化が一層加速していくことが予想される。

「学生や保護者、教職員等、受益者が多岐にわたる大学ICTは、部門間のデータ管理がサイロ化しやすく、結果として学内業務合理化や経費削減に取り組むことが難しいといった特有の課題点があるため、外部との連携によってレガシー化した大学ICTのリスクが浮き彫りとなるでしょう」と飯塚氏。そのため、クラウドスマート時代のアカデミッククラウドの構築には、あらゆるデータへの対応、データ量の増大に対するコスト上のガバナンス、産学連携に対応できる次世代技術への対応、統合することで高まるセキュリティ対策などを講じる必要があると述べた。

この実現には、従来の技術(レガシー)からクラウド技術をベースとした基盤への置き換えが最善だと考えられるが、その一つの手法として注目したいのが「ユニファイドストレージ」だ。これはあらゆる種類のデータを統合(ユニファイド)されたストレージから利用するというもので、一般的には1台でSAN(ストレージ専用のネットワーク)とNAS(ネットワークに直接接続するストレージ)の両方に対応するストレージ製品を指す。

昨今、組織は多様なデータを取り扱うようになったが、それらの8割がメール、文書、画像、動画等の非構造化データだと言われており、2026年までに非構造化データは3倍に増加するという指摘もある。ユニファイドストレージはこうした増加する多様なデータを、効率よく蓄積・管理・活用するために利用されてきた。

ニュータニックスが提供するユニファイドストレージソリューションは、クラウド技術をベースに従来のユニファイドストレージの適応領域を更に広げたものとなっている。従来から組織が利用してきたデータに加え、クラウドで広く普及したデータ形式を含むあらゆるデータの形式を単一のプラットフォーム「Nutanixクラウドプラットフォーム」上に格納することで、サイロ化を防ぎながら、形式や場所を意識することなく、容易にデータの管理・運用が行えるようになる。

さらに組織の保持するデータ全体を統合管理・分析・保護を実現するクラウドサービス「Nutanix Data Lens」を活用することで、よりクラウドスマートな使い方が可能だ。同サービスでは監査証跡、不審なユーザーやファイルの検出、データの経年分析を提供し、データのライフサイクル管理をシンプル化するだけでなく、既知のランサムウェアはもちろん、未知のランサムウェアからの攻撃から保護するための監視機能も実装。使用頻度の低いデータに関しては、パブリッククラウドに自動で階層化されるため、データ肥大に対するコストガバナンスの強化も可能だ。「米・調査会社IDCのレポートによれば、従来技術の仮想化基盤からニュータニックスに置き換えた場合、5年間で平均してTCO(総所有コスト) を62%削減し、9か月で投資回収が可能であることが明らかになっています」。

AI/MLの基盤構築にも対応

今後は、人工知能(AI)や機械学習(ML)分野での産学連携の加速が予想されるため、「共創」の場としてのAI/ML基盤構築への対応が必要となる。しかし、AI/MLプロジェクトには多くのステークホルダーが参画し、多くのリソースを消費することから、「大規模なデータ基盤の移行に時間が掛かる」など様々な課題があり、これらをクリアする必要がある。これに対し、ニュータニックスのユニファイドストレージでは、多様なデータを一元的に保存し、利用したい時に自由にアクセスできるデータレイク基盤として導入できる。

「データレイク環境も仮想環境と同一のプラットフォーム上で運用できるため、データの蓄積とGPUを使って開発したアプリケーションとの連携、パフォーマンス運用の管理を省力化できます。コンテナ技術も同じ基盤上で実装できるので、繰り返しの開発を効率よく進めることが可能です」

大学もビジネスの要求に合わせてスピードや柔軟性が求められる中、クラウドスマート時代のアカデミッククラウドの実現が急がれる。

【お問い合わせ】

ニュータニックス・ジャパン合同会社
Mail:info-jp@nutanix.com
URL:www.nutanix.com/jp

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