CIOという構想人材の成功事例と育成法

組織を横断して情報を差配し、経営視点で判断する。今、AI責任者に求められている中身は、国内外を問わず、この点が本質だと言える。これは、CIO(最高情報責任者)という職に与えられてきた役割そのものである。誕生から現在に至るまで、成果を残したCIOたちが示したのは、構想と統合で組織を進化させてきたということだ。

求められるのは、経営判断を
組織横断でできる情報統括者

広い舞台に一人で立つのが、エストニア政府の最高情報責任者シーム・シックトである。背後に映るのは同国の医療の仕組み。診療データ、オンラインの保険、電子処方。国の制度の中身を、情報の責任者が自分の言葉で説明している。初代のタービ・コトカが2017年に退いた後を継ぎ、2022年まで務めた。この国では、職が人を越えて続いた(2017年9月、タリン)

写真=Annika Haas/EU2017EE Estonian Presidency(CC BY 2.0)

AI責任者に何を求めるか。2025年から2026年にかけて国内外で相次いだ議論では、いずれも次の三つを挙げている。第一に、AI責任者を経営の位置に置くこと。第二に、組織を横断して判断させること。第三に、情報システム部門の下に埋めないこと。

(※全文:2691文字 画像:あり)

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