新学習指導要領に対応した初の共通テスト、46.2万人が受験

1月18日・19日、2025年度大学入学共通テストが実施された。現役生は新学習指導要領にもとづく教育を受けた最初の世代。このため出題教科に「情報」が追加されるなど、新教育課程に対応した初の試験となった。新課程を履修していない者への経過措置として、旧課程科目も出題された。

1月18日・19日、2025年度大学入学共通テスト(以下、共通テスト)が実施された。1日目は「地理歴史、公民」、「国語」、「外国語」、2日目は「理科」、「数学」、「情報」の教科が出題された。

49万5,171人が志願し、46万2,066人(本試験46万1,505人、追試験561人)が受験。志願者数、受験者数とも前年度(それぞれ49万1,914人、45万7,608人)を上回った。

志願者・受験者のうち、現役生は新学習指導要領(2018年に告示され、2022年度から年次進行で実施)にもとづく教育を受けた最初の世代。このことから、今回の共通テストは新学習指導要領に対応した初の試験となった。

これまでとの違いは主に出題教科・科目にある。中でも、教科に「情報」が追加され、新課程科目「情報I」が出題されたことは、もっとも大きな変化と言える。このほか、「地理歴史、公民」、「数学」において新課程科目が出題された。

浪人生をはじめ、新課程を履修していない者への経過措置として、これらの教科では「旧数学I・旧数学A」、「旧世界史B」、「旧現代社会」など旧課程科目も出題された。

他にも、国語において「近代以降の文章」に大問が1つ追加され、試験時間が10分延長されて90分となったり、数学②の試験時間が10分延長されて70分となったりと、様々な変化が見られた。

平均受験科目数は6.31科目だった(英語リーディング、英語リスニングは1科目としてカウント)。主要科目の平均点や受験者数は表の通り。なお、得点調整は行われなかった。

表 受験者数10万人以上の科目の試験時間、配点、平均点

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共通テストを利用する大学・専門職大学・短期大学は838。うち、国立大が81、公立大が95、私立大が522、公立専門職大が3、私立専門職大が8、公立短大が13、私立短大が116。

現役生のうち共通テストに出願した者の割合である「現役志願率」は45.5%だった。