違いを認めながら納得解を導き出す 多文化共生社会に必要な創造力

価値観の多様化やグローバル化が進む時代に「多文化共生」の考え方が重要視されている。龍谷大学で多文化共生社会を実践的に学ぶ実習科目を手がける川中大輔准教授。大学での活動や代表を務める「シチズンシップ共育企画」における取り組みになどついて話を聞いた。

シティズンシップ教育において
多文化共生を扱う意義とは?

川中 大輔

川中 大輔

龍谷大学 社会学部 准教授
関西学院大学社会学部卒、立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科修士課程修了。市民の社会参加や社会イノベーション実践に資する教育/研究に取り組んでいる。2003年にシチズンシップ共育企画を設立し、現在、同代表。2013年に日本シティズンシップ教育フォーラム(J-CEF)を設立。こども家庭庁こども家庭審議会こども・若者参画及び意見反映専門委員会委員なども務める。主な著書に『多文化共生のためのシティズンシップ教育実践ハンドブック』(明石書店、共編著)。

出入国在留管理庁が2023年10月に発表した同年6月末の在留外国人数は約322万人で過去最高を更新した。都市部のコンビニや飲食店、地域の農業や工場など、外国人なくしては成り立たないのは明らかで、日本社会は既に、外国人や移民背景の住民たちと共にあると言える。にもかかわらず、日本社会は、そうした幅広い人々を受け入れる、住みやすい社会にはなっていないのが実情だ。

(※全文:2404文字 画像:あり)

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