DE&Iの考え方を土台に学校の「ふつう」をアップデートする
次期学習指導要領に向けた基盤となる3つの方向性の一つに「多様性の包摂」が盛り込まれ、学校現場にはDE&Iの実現に向けたマインドチェンジが求められている。今年8月に著書を上梓した学校DE&Iコンサルタントの武田緑氏に、必要な考え方や実践について話を伺った。
次期学習指導要領の改訂と
現場に求められる学校DE&I
武田 緑
学校DE&Iコンサルタント・Demo代表
学校における【DE&I(多様性・公正・包摂)】をテーマに、研修・講演・執筆、ワークショップ、学校現場や教職員への伴走サポート等に取り組む。研修は全国の学校や教育委員会、教育研究団体などの実績多数。学校DE&Iの実現には現場のエンパワメントが必要との思いから、全国の教職員らと共にNPO法人 School Voice Projectを立ち上げ、現在は理事兼事務局長として活動に従事している。
『多様性時代のモヤモヤに効く はじめての学校DE&I』
武田緑 著/248ページ/2,860円(税込)/東洋館出版
── 著書『多様性時代のモヤモヤに効く はじめての学校DE&I』を上梓された背景をお聞かせください。
学校DE&Iコンサルタントとして教員研修を続けてきましたが、単発の研修だけでは伝えきれないと感じていました。また、教室を飛び出す子、しんどくて教室を避ける子といったケースも増える中、現場が対応に悩み困っているからこそ、助けとなる考え方・事例を伝えたいと思ったのが理由の一つです。
もう一つは次期学習指導要領の改訂です。基盤となる方向性の3つの柱の一つに「多様性の包摂」が掲げられ、「社会モデル」や「合理的配慮」「基礎的環境整備」の考え方が盛り込まれる予定です。喜ばしい一方、現場にはマインドチェンジが求められます。うまく現場の実情や文脈と結びつかなければ、「そんなの理想論だ」「インクルーシブなんて不可能だ」という反発が強まる可能性もあります。そうなれば理念が浸透せず、「地域の学校の通常学級の包摂性を高めること」に繋がりません。通常学級のキャパシティを広げ、地域の学校で多様な子どもたちが過ごせる環境を整えることが必要です。そうした変化の一助を目指して執筆しました。
(※全文:2398文字 画像:あり)
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