人事戦略から経営戦略をつくる 未来志向による人材育成の重要性

AI活用に対する制度を企業が急速に整えているなかで、碇邦生講師はそれに対する違和感を示している。その背景にあるのは、「AIを活用する人材を育て、何をしたいのか」という目的の不明瞭さであり、人事戦略の綻びだ。AIが急速に発展する現在における人事の役割について話を聞いた。

15年間変わっていない
国内企業の人事

碇 邦生

碇 邦生

九州大学ビジネス・スクール 講師
合同会社 ATDI 代表
民間企業を経て神戸大学大学院経営学研究科へ進学し、グローバルリーダーシップとビジネスアイデア創出に関する研究を行う。2015年、リクルートワークス研究所に入職し、主に採用と企業人事の実態調査を中心とした研究に従事する。17年から大分大学経済学部で講師を務める。22年に合同会社 ATDI を創業し、教職に就く傍ら、代表も務める。23年、九州大学ビジネス・スクールに転籍し、「組織行動」と「リーダーシップ論」「起業家精神育成」を担当する。24年、碧樹館プログラム KAIL プロジェクト担当パートナー。

── AIの急速な発展が続く現在、企業はどのような対応を迫られていますか。

多くの企業はAIを事業に組み込み、生産性を上げるために最適化しようと人材の評価や研修の体制を整えています。ただ、それをするうえでは人事戦略が非常に重要なのですが、欧米や中国の研究者と話していて感じるのは、日本の人事のスタンスやフレームワークは15年間変わっていないということです。人材育成や採用を考えるときのスタート地点は「どういう人材をつくるべきか」という像をつくること。要件定義を行い、そこから仕事を設計していく。それにも関わらず、国内企業はそれがうまくできていない印象です。

(※全文:2174文字 画像:あり)

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