三木楽器 楽器愛が紡いだ200年と次の100年

文政8年(1825年)、大阪・船場で貸本屋として創業した三木楽器。2025年に創業200周年を迎えた同社が、時代の変化を先取りしながら成長を続けてきた原動力は、「人」にある。「OUR COMPANY」のスローガンのもと、社員一人ひとりの情熱が会社を動かす独自の経営哲学について、9代目・三木俊彦社長に聞いた。

貸本屋から楽器店へ
時代を先取る200年の歩み

三木 俊彦

三木 俊彦

三木楽器 代表取締役社長
7代目 三木佐助2020年に第9代社長に就任。1825年(文政8年)創業、日本最古の楽器店として知られる同社を率い、楽器販売・音楽教室・音楽イベント企画など幅広い音楽事業を展開する。 2025年の創業200周年を機に、創業家歴代当主の名跡「三木佐助」を7代目として襲名。

三木楽器の創業は文政8年(1825年)。書籍商・河内屋から分家した「河内屋佐助」が大阪・船場で貸本屋を始めたのが原点だ。創業から200年を経た現在は連結売上高92億円、従業員185名を擁する楽器販売・音楽教室の総合企業へと成長した。その歩みは、時代ごとの大胆な事業転換の歴史でもある。

大きな転機は1888年。4代目・三木佐助のもとに、現ヤマハの創業者・山葉寅楠が訪れ、オルガン販売の相談を持ちかけた。それまで音楽事業は行なっていなかったが、当時の書籍関係者(教科書関連)から「学校教育で西洋式唱歌が導入され、いずれ全国に広がる」との情報を得ていたこともあり、西洋音楽の普及と音楽ビジネスの将来性を見据え、オルガン販売を決断したのだった。明治期にオルガンという西洋楽器を商材にした決断は、まさに先見の明だった。

(※全文:2402文字 画像:あり)

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