社会構想研究科 社会のあるべき姿を構想し、実現する人材を養成
実践と理論を融合する学びで
社会科学の視点や方法論を修得
2024年4月、社会構想大学院大学に新しい研究科「社会構想研究科」が設置される。社会構想研究科が養成する人材像とは、「社会や組織のグランドデザインを描くために必要な知識を体系的に修得するとともに、それを実現するための具体的な方法論を実践的に身につけた政治家、経営者等」「理論的視座から社会動向と社会課題の本質を見定めたうえで、経済活動を通じてそうした課題の解決を図るための思想と技術を修得した社会起業家、ソーシャルイノベーター等」だ。
そうした人材像が求められる背景として、不確実性の高い社会においては、経験や感覚だけに頼らず、理論やデータに基づいて社会の実情を見定め、そのうえで社会の理想像を措定し、それを実現するための能力を備えた高度専門職業人を養成することが急務となっている。
特に社会構想研究科が目指しているのは、社会の諸側面を分析するための深淵な学識を身につけ、社会課題の解決を図るための卓越した能力を培うことで、長期的な視野から社会善を追求し、その実現のために社会や組織のグランドデザインを描くことのできる人材や、新たな社会的価値を創出できる人材の養成だ。
社会構想研究科では、社会学や政治学、国際関係論、地域社会論等の社会科学の視点や方法論について、実践と理論の両者に関する学びと、さらには実践と理論を融合するための学びをバランスよく提供する。社会構想に関連する幅広い学術的知見とともに、フィールドとなる公共団体や民間企業への提言等を通じた実践的な学びを得ることができる。
院生には、「社会科学的思考力」や「根拠に基づいて論理を構成する能力」、そして「俯瞰的視野に立って社会を構想する能力」の修得が求められる。そのため社会構想研究科では、下記のディプロマ・ポリシー(学位授与の方針)を定めている。
(1)自らの考える社会の理想像と、それを実現するうえでの課題について、社会学をはじめとする社会科学の理論に基づいて検討できる(社会科学的思考力)。
(2)社会の理想と現実の乖離を解消するための方策について、具体的な根拠をもとに論理立てて説明できる(根拠に基づいて論理を構成する能力)。
(3)短期的な課題解決のみならず、長期的な視野から社会善を追求できる(俯瞰的視野に立って社会を構想する能力)。
学位名称は「社会構想修士(専門職)」。修了生は高度専門職業人として、これからの社会の一翼を担うことが期待されている。