大和ハウス「コトクリエ社会共育プロジェクト」 独自カリキュラムを開発

大和ハウス工業は小学生から大学院生までを対象に、独自の共育カリキュラムを開発する「コトクリエ社会共育プロジェクト」を推進。奈良市の研修施設を拠点に地域に根差した活動を行い、成果や効果を検証し、全国各地で役立てられる共育カリキュラムづくりを目指している。

多様なつながりを生み出す
学びのサードプレイス

川島 英彦

川島 英彦

大和ハウス工業株式会社 みらい価値共創センター センター長

石井英真

石井 英真

京都大学大学院 教育学科研究科 准教授

コトクリエ社会共育プロジェクトは2024年4月、奈良市にある「大和ハウスグループみらい価値共創センター」(愛称:コトクリエ)を拠点にスタートした。

大和ハウス工業は以前から、小学生の体験学習プログラムや高校生の探究学習などをコトクリエで実施してきたが、プロジェクトの発足に伴い、2024年7月から奈良県内の子どもや学生を対象に、住まいや暮らしに関する講座のほか、グループ会社や異業種企業、自治体、学校と共に学ぶ講座も開講している。これらを3年間実施して成果や効果を検証し、新たなカリキュラムの開発につなげる計画だ。

大和ハウス工業 みらい価値共創センター長の川島英彦氏は、次のように語る。「当社は人・まち・くらしに関わる事業を地域と密着し全国で展開しています。教育分野においても、全国の地域の方々に貢献したいという想いから、独自の共育カリキュラムの開発を目指すプロジェクトを立ち上げました」。

プロジェクトでは、教育方法学が専門でカリキュラムや授業、評価、教師教育などに造詣が深い、京都大学大学院教育学研究科准教授の石井英真氏が共同開発者として参画している。

国内では不登校の児童生徒数が年々増加し、30万人を超えている。学校教育の在り方が問われる中、「学校外の学びの場の充実や、産学連携による学校の枠を超えた学びの機会の提供が重要になっています」と、石井氏は指摘する。

コトクリエは子どもたちや大人たち、それを支える人々が共に学び合える共育・共創の場だ。石井氏は「その先に、家庭でも学校や会社でもない第3のつながり(サードプレイス)が広がることに期待しています」と話す。

(※全文:1981文字 画像:あり)

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