遠隔授業やDXハイスクール等で多様性への対応と共通性の確保を
高等学校教育を取り巻く状況が大きく変化していく中、中央教育審議会「高等学校教育の在り方ワーキンググループ」は、2025年2月、これからの高等学校教育の在り方や、具体的方策等を取りまとめた「審議まとめ」を公表した。本稿ではその概要を紹介する。(編集部)
小規模校の教育条件の改善に向け
遠隔授業活用や学校間連携促進を
「審議まとめ」は、これからの高等学校の在り方に係る基本的な考え方として、高校教育の実態が地域・学校により非常に多様な状況にあることから、質の確保・向上に向けて、「多様性への対応」と「共通性の確保」を併せて進める必要があると指摘。
「多様性への対応」では、地理的状況や各学校・課程・学科の枠にかかわらず、どの高校でも多様な学習ニーズに対応し、潜在的なニーズに応える柔軟で質の高い学びの実現に向けた取組が重要だとしている。
一方、「共通性の確保」では、「自己を理解し、自己決定・自己調整ができる力」の育成、「自ら問いを立て、多様な他者と協働しつつ、その問に対する自分なりの答えを導き出し、行動することのできる力」の育成などの取組が重要だとしている。
「審議まとめ」は、各論点に対する現状・課題認識と具体的方策に関して、①少子化が加速する地域における高等学校教育の在り方、②全日制・定時制・通信制の望ましい在り方、③社会に開かれた教育課程、探究・文理横断・実践的な学びの推進の3つに整理。①では、教科・科目充実型の遠隔授業の活用、配信センターの体制・環境整備、学校間連携等の促進などを挙げ、③では、DXハイスクール事業の更なる推進などを挙げている(①③の具体的な方策は、図表を参照)。
(※全文:728文字 画像: あり)
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