いま求められる博士人材の育成と活用 産官学が連携し戦略的な取り組みを

産業構造が急激に変化し、社会情勢も不透明さを増す現在、社会やビジネスのあり方を刷新し新産業やイノベーションを生み出す人材が求められている。「新たな価値を生む人材」としての博士人材を国として育成し増やすべきと訴える有村治子参議院議員に聞いた。

国家戦略として博士人材を
育成し、活かす

有村 治子

有村 治子

参議院議員
平成13年参議院選挙 比例代表(全国区)にて初当選、現在4期目。文部科学大臣政務官、自民党女性局長を経て、参議院環境委員会委員長、自民党政調会長代理等を歴任。安倍内閣にて初代女性活躍担当大臣、行政改革担当大臣等を務める。参議院自民党政策審議会長、裁判官弾劾裁判所 裁判長等を経て、現在、参議院自民党副会長。鉄道会社に勤める夫と共に2人の子育て中。

──有村議員は国会質問で「博士号取得者の専門的知見を活かし、日本の科学技術力の凋落を食い止め、優秀な人材を魅了する国家公務員制度を打ち立てるために日本はどう変わるべきか」と問題提起されました。背景にはどんな問題意識があったのでしょうか。

科学技術力は国力の源泉であり、安全と繁栄の基盤です。平時において今ほど科学技術力が国家の盛衰を規定する時代はかつてなかったのではないでしょうか。先端技術こそ自国の安全と繁栄の鍵だと確信するからこそ、米国・中国をはじめとする先進国は、先端新興技術の開発に莫大な国費を投入し、…

(※全文:4231文字 画像:あり)

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