助成金活用でリスキリングを推進、大学院での学び直しにも

政府が推進する“人への投資”を加速化するため、厚生労働省は「人材開発支援助成金人への投資促進コース」で、令和4年~8年度期間限定の高率助成訓練を制定している。企業から注目が集まる一方、申請には複雑な要件も絡む。その概要を解説していく。

最大75%の高率経費助成も
人材開発支援助成金とは?

厚生労働省は企業の経営を助け、雇用の維持・促進と研究開発のため数多くの助成金を提供している。その目的は雇用創出、労働者の能力開発、労働者の福祉、職業訓練、雇用環境の整備など多岐にわたる。返済不要の給付金制度で、支給要件を満たして申請を行えば原則受け取ることができる制度だ。中でも注目したいのは、雇用保険を財源とする「人材開発支援助成金」である。社員の能力向上により、企業の競争力強化や雇用創出を目指すものだ。企業が従業員に対し、業務に関連した専門的な知識やスキルを習得させる研修などを計画に沿って提供した場合に、受講経費や研修中の賃金の一部を助成する。

政府はコロナ禍からの経済のV字回復および“人への投資”を加速するため、令和4年4月から「人材開発支援助成金」に「人への投資促進コース」と名付けた5つの訓練を新設している。「社員に成長分野の知識・スキルの学び直しをさせ、スペシャリストを養成したい」「サブスクリプションサービスを利用して効率的に訓練を受けさせたい」「IT分野で即戦力となる人材を育成したい」など…

(※全文:3150 文字 画像:あり)

全文を読むには有料プランへのご登録が必要です。