地域の可能性を見つける人材に。宮崎大学のデータサイエンス教育

宮崎大学は、地域に根ざす大学として、地域のニーズに応える人材育成を推進。2022年度には、文部科学省「数理・データサイエンス・AI教育プログラム認定制度(MDASH)リテラシーレベルプラス・応用基礎レベル」認定を受けた。同大学のデータサイエンス教育について話を聞いた。

全学部学生対象の
データサイエンス教育

田村 宏樹

田村 宏樹

宮崎大学 工学部 工学科電気電子工学プログラム 教授/学び・学生支援機構 数理・データサイエンス部門長

秋山 博臣

秋山 博臣

宮崎大学 教育学部 理科教育(物理学)教授/前数理・データサイエンス部会長

宮崎大学は教育学部、医学部、工学部、農学部、地域資源創成学部の5学部からなる総合大学。地域のニーズを捉えた産業人材の育成に力を注ぐなか、2021年度に「データサイエンス・AI教育プログラム」を立ち上げた。最大の特徴は、全学的にデータサイエンスを学ぶ必要性を示したことだ。

「目標はビッグデータを利活用できる数理的思考力を身に付けた地域産業人材の育成です。この分野は理系人材の教育に偏りがちですが、人材育成の底上げを図るには文理問わずデータサイエンスの学びが必須であることは、県も県内各企業とも共通認識です」と、宮崎大学数理・データサイエンス部門長で工学部教授の田村宏樹氏は話す。

2019年に大学における数理・データサイエンス教育の全国展開の加速化を担う文科省事業である「数理・データサイエンス教育強化」事業に協力校として参画。「これも一つの契機になりました」と田村氏は振り返る。全学的にデータサイエンス教育を進めるため、基礎教養カリキュラムとして充実させようと2019年に「数理・データサイエンス部会」を設置。各部局の教員を委員として集め、…

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