スウェーデンの「アウトドア教育」 五感を研ぎ澄まし、創造性を育む
「なぜ外遊びはよいのか」と問われたら、同意はできるが明確な理由の説明は難しいだろう。一方、スウェーデンではエビデンスに基づくアウトドア教育が実践されている。北欧のアウトドア教育に詳しい、宮城学院女子大学の西浦和樹教授にアウトドア教育の意義や実践法を聞いた。
北欧発のアウトドア教育
西浦 和樹
幸福度、国際競争力など様々な指標で注目を集めるスウェーデン。中でも教育分野は、様々な面で注目を集めている。スウェーデンをはじめ北欧のアウトドア教育に詳しい、宮城学院女子大学の西浦和樹教授は、「学校と実社会を『分けない』ことで、将来の社会に活力を与える人材を作っていこうとすることがスウェーデン流。その一つの象徴がアウトドア教育です」と話す。
西浦氏がスウェーデンに関心を持ったのは2008年に遡る。国際会議への出席を機に、スウェーデンの教育と福祉には学べることが多いと感じたことがきっかけだった。以来、北欧からキーパーソンを毎年、日本へ招き、国際講演会やシンポジウムなどの企画を実施している。
2011年には、スウェーデンのリンショーピング大学に1年間、客員教授として滞在。その際に、スウェーデンの「アウトドア教育」を間近に体験できる契機となった。
スウェーデンのアウトドア教育の知見を得た西浦氏は、…
(※全文:2273文字 画像:あり)
全文を読むには有料プランへのご登録が必要です。
※無料体験後は自動的に有料購読に移行します。無料期間内に解約しても解約金は発生しません。