分かりやすく使いやすい学習指導要領の在り方

中央教育審議会の教育課程企画特別部会が取りまとめた「論点整理」。第二章では「質の高い、深い学びを実現し、分かりやすく使いやすい学習指導要領の在り方」が記されている。今回は、第二章のポイントを解説していきたい。

1.「深い学び」の実現に向けた
学習指導要領の構造化

田村 学

田村 学

文部科学省 初等中等教育局 主任視学官
新潟県公立学校教諭、上越教育大学附属小学校教官、柏崎市教育委員会指導主事、国立教育政策研究所教育課程研究センター教育課程調査官、文部科学省初等中等教育局教育課程課教科調査官、文部科学省初等中等教育局視学官、國學院大學人間開発学部教授を経て令和6年度より現職。主な著書『思考ツールの授業』(小学館)、『深い学び』(東洋館出版)、『深い学びを実現するカリキュラム・マネジメント』(文溪堂)、『学習評価』(東洋館)、『生活・総合資質・能力の育成と学習評価』(東洋館)、『探究モードへの挑戦』(人言洞)など。

「質の高い、深い学びを実現し、分かりやすく使いやすい学習指導要領の在り方」については、「資質・能力の深まり」と「資質・能力の一体的育成」を学習指導要領上で可視化することにより、「深い学び」を実現しようとすることがポイントとなる。個別の知識及び技能は、個別の思考力、判断力、表現力等と一体となって活用される。すなわち、知識・技能なしに思考・判断・表現することは難しく、思考・判断・表現を伴う学習活動なしに、知識の深い理解と技能の定着は難しい。このことは、知識の理解も、それが生きて働くように深く学ぶことが重要であり、思考力、判断力、表現力等も、社会や生活で直面する未知の状況でも課題解決に繋げていけるよう「質」を高めることが重要(資質・能力の「深まり」)であるとする資質・能力育成の方向性を示している。そのためにも、個別の知識や技能が相互に関連付けられて一般化され、統合された状態となって獲得されることが期待されている。また、複雑な課題の解決に向かう中で、個別の思考力、判断力、表現力等を組み合わせたり選んだりして自在に発揮できる状態として育成されることが期待されている。

(※全文:1839文字 画像:あり)

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