民間発想で切り拓く新たな学び 「360°キャリア探究」が描く未来
キャリア教育の重要性が高まる中、学校法人創志学園が運営する成女高等学校ではソニー出身の阪本浩氏が先導して独自の「360°キャリア探究」を推進。学校生活全体をキャリア形成につなげる教育改革を展開している。その狙いや具体的な取り組みについて阪本氏に話を聞いた。
企業での多様な経験を
探究型キャリア教育に転換

阪本 浩
成女高等学校 探究・開発研修部
大学卒業後、ソニーで経営企画や海外駐在を16年間経験したのち、ITベンチャーを経て教育関連企業へ転職。同社でいくつかの新規事業を立ち上げた後、2019年、学校法人創志学園が運営する成女高等学校に着任、経営改革を担う。2020年度から中学・高校英語の特別免許状を取得し、現在は英語と探究学習を担当。また、探究・表現教育・リーダー教育の責任者を務めている。
成女高等学校(東京都新宿区)が実践するキャリア教育は、他校にはない特色で注目を集めている。
その中核を担うのが、2019年に着任した阪本浩氏だ。ソニーで経営企画や海外駐在を16年間経験したのち、ITベンチャーを経て教育関連企業へ転職。同社でいくつかの新規事業を立ち上げた後、公教育の世界へ。経営改革を担う幹部職員として、2019年に同校に迎えられた。
「着任当初、教職員たちも本校には明確な強みがないと言っていたため、将来を見据え、教育の中身を抜本的に変える必要があると感じました」と阪本氏は振り返る。
教育改革の前に、まずは人事や労務管理などの体制整備に着手した。翌2020年度からキャリア教育につながる探究学習と表現教育を再構成した。同年に中学・高校英語の特別免許状を取得し、現在は英語と探究学習を担当している。
同校では、阪本氏のビジネス経験を活かした「360°キャリア探究」を掲げ、学力・探究・非認知能力を全方位的に伸ばすキャリア教育を実践している。その名称には、授業・部活動・行事のすべてがキャリア形成につながるよう設計されており、大学名や偏差値にとらわれず、あらゆる進路を目指せる全方位対応型の教育という意味が込められている。
「高校時代のうちに、社会で活躍できる土台を築いてほしい」との思いからキャリア教育を中心に据えたと語る阪本氏。民間から教育現場に入って痛感したのは、学校と社会の間にある大きなギャップだった。
「インプット中心の学校とアウトプット中心の社会を、分断されないようにシームレスにつなげることで、高校生のうちから将来を具体的にイメージし、その準備を始められることが重要です。そのため本校のキャリア教育は、大学に進学させることだけを目標にするのではなく、将来誰かの役に立つ存在になることを最上位の目標に据えつつ、社会で活躍するために必要な力を高校時代から身につけていくことを目指しています」
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