地域と親しみながら能力を高める「海洋教育」の実践と効果

近年海洋教育の重要性に対する認識が高まり、2017年の学習指導要領改訂では「教科等横断的な視点に立った資質・能力の育成」「主体的・対話的で深い学び」を達成するためのものとして海洋教育が記されている。これに先んじ、2014年より海洋科の授業を行う中野小学校に話を聞いた。

三陸海岸の小学校が、海洋科を新設した理由

洋野町立中野小学校校長の木内隆友氏

洋野町立中野小学校校長の木内隆友氏

同校研究主任の藤根咲樹氏

同校研究主任の藤根咲樹氏

海洋教育とは、海と人との共生を実現するため、海についての理解や関心を深める教育だ。2007年に海洋基本法が制定され、学校や社会において海洋教育を推進する動きが徐々に高まってきた。2014年には東京大学の海洋教育センターが第一号の「海洋教育促進拠点」として、岩手県洋野町と協定を締結。今では町内の全小中学校(11校)において、海洋教育が進められている。

洋野町の海洋教育の具体的な取り組みは、2014年度当時中野小学校の校長だった故・楳内典明氏の構想から始まる。その後、文部科学省への申請を経て…

(※全文:2315文字 画像:あり)

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