生きづらさの低年齢化が進む日本 子どもと保護者にいま必要なこと

文部科学省の調査で、不登校の児童生徒数が毎年“過去最多”を更新するなか、学校教育以外の多様な学びの選択肢が広がりつつある。「学校に行きたくない」子どもたちに、いま、何が必要なのか。自身も不登校を経験し、現在は不登校ジャーナリストとして活動する石井しこう氏に聞いた。

不登校児童生徒が過去最多
背景にある二つの要因とは?

石井 しこう

石井 しこう

不登校ジャーナリスト
1982年東京生まれ。中学校受験を機に学校生活が徐々にあわなくなり、教員、校則、いじめなどにより、中学2年生から不登校に。同年、フリースクールへ入会。19歳からはNPO法人で、不登校の子どもや若者、親など400名以上に取材を行うほか、女優・樹木希林氏や社会学者・小熊英二氏など幅広いジャンルの識者にも不登校をテーマに取材を重ねてきた。現在はNPOを退社し不登校ジャーナリストとして講演や取材、「不登校生動画甲子園」の開催などイベント運営などでも活動中。著書に『「学校に行きたくない」と子どもが言ったとき親ができること』(ポプラ社)『フリースクールを考えたら最初に読む本』(主婦の友社)。

── 文部科学省の調査※1では、不登校の児童生徒は過去最高の約30万人に達しています。

不登校の児童生徒数は、小学生も中学生も同じように増えています。ただ、気になるのは、小学生の不登校が、この5年で3倍、約35,000人(2017年)から約105,000人(2022年)になっていること。つまり不登校の低年齢化が進んでいることです。

(※全文:2801文字 画像:あり)

全文を読むには有料プランへのご登録が必要です。