小・中・高のプログラミング教材で見るプログラミング教育の現在と未来

2030年代の情報教育について小・中・高を通じた体系的・継続的な情報活用能力を育成する枠組みの必要性を提唱し、無料のプログラミング教育の教材開発や提供等で現場をサポートするNPO法人「みんなのコード」。CTOの安藤祐介氏に活動内容や情報教育を取り巻く現状や課題感を聞いた。

2020年より必修化が進む
プログラミング教育の現状

安藤 祐介

安藤 祐介

特定非営利活動法人みんなのコード CTO
在学中よりウェブサイト制作、起業準備に携わり独立。フリーランスとして多数のウェブシステム開発を手掛ける。その後、楽天株式会社などの国内外の様々なIT企業のソフトウェア開発担当を経て、2015年 Facebook (現 Meta) 入社。アジアとヨーロッパ、9カ国からなる多様なエンジニアチームを統括。その後、2023年より現職。

プログラミング教育とは、プログラミング言語を用いてコンピュータに指示を与える方法を学ぶとともに、論理的思考や問題解決能力、創造性などを育む教育だ。デジタルテクノロジーによる情報化社会が進む中、プログラミング教育などの情報教育は必要不可欠となり、20世紀末以降、多くの国で必修化されてきた。

日本ではようやく、2020年度から小学校で新学習指導要領により必修化され、2021年度から中学校で「技術・家庭」の技術分野でプログラミング教育が拡充され、高校では2022年度からプログラミングを内容に含む「情報Ⅰ」が必履修科目となった。

特定非営利活動法人みんなのコードは「誰もがテクノロジーを創造的に楽しむ国にする」というビジョンを掲げ、…

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