資産形成の時代、子どもたちに金融教育の機会を[AD]

人生100年時代を豊かに暮らすために金融に対する理解は不可欠だが、これまで学校教育の中ではあまり取り組まれてこなかった。そこで auじぶん銀行では、小中学生でも学べる教材や教育プログラムの開発と実践に取り組んでいる。なぜ、このような取り組みを行っているか伺った。

金融教育の有無で生じる、保有資産の大きな差

──auじぶん銀行では、なぜ金融教育を行おうと考えたのですか?

臼井 朋貴

臼井 朋貴

1968年大阪府生まれ。1991年、第一勧業銀行入行。住信 SBI ネット銀行執行役員、SBI 証券執行役員を経て、2015年、KDDI 金融ビジネス統括部長就任。2019年、auじぶん銀行 代表取締役社長、auフィナンシャルホールディングス 代表取締役副社長就任。中高大と野球部に所属、金融業界きっての野球好きを自負する。社長就任直前まで、少年野球チームの監督を務めていた。

今は昔、バブル経済の時代は『銀行に貯蓄をするだけで、10年で約2倍になる』と言われるほど、高金利が付きました。しかし現在では、銀行の普通預金金利は年0.001%が一般的で、単純計算で100万円を1年間預けても10円にしかなりません。元本保証・ノーリスクの貯蓄だけでは、資産形成が難しい時代になってきたのです。

しかし、日本における家計の金融資産構成は現金・預金が未だメインで、「貯蓄から資産形成へ」のシフトはまだまだと言えます。その理由の多くは「リスクが怖い」「投資が分からない」という意見がほとんどです。人生100年時代といわれる昨今、貯蓄から資産形成へのシフトは、豊かな人生を送る上で大きな課題といえます。

日本の家計の金融資産構成は「現金・預金」が54.2%を占める一方、欧米では13.7%にとどまり、株式・投資信託の比重が高くなっています。これはなぜか?欧米諸国においては、小学校に相当する教育課程からお金に関する授業など、金融教育を受けて育ちますが、日本ではその機会が全くと言っていいほどありません。その結果、将来的な保有資産にも大きな差が生じているのです。

知らないことで、選択肢が狭くなっている一方で、急に「投資を始めましょう」と言われても、怖いのは当たり前です。そこで、まずは投資とは何か知っていただき、興味をもっていいただこうと考え金融教育に着手しました。

私たちの「金融教育」は SDGs の一環として取り組んでいます。SDGs は、2030年をターゲットにした世界共通の目標であり、今の子どもたちも2030年には大人になります。その2030年を生きる未来の大人である今の子どもたちが、「人生100年時代」を豊かに生き抜くために、子どもの頃から金融教育を受ける機会を作れないか、と考えたのです。

──教材の作成にあたり、どのような工夫をされましたか?

『子ども向け』に金融教育を行うにあたり、金融の知識だけではダメだと感じていました。こちらが伝えたいことを『一方的に伝える』だけではなく、「興味をもってもらうにはどうするか」「飽きさせない工夫」「知識を定着させるためのアクション」など、様々な検討が必要だと思ったのです。そこで、教育の専門家の監修を受けつつ、企画を検討していきました。

そうして生まれたのが「金融昔ばなし」です。子どもたちに馴染みのある昔ばなしに、金融の要素を盛り込んだオリジナルストーリーを考え、人気イラストレーターの「PansonWorks(パンソンワークス)」を採用し、キャラクターデザインを行いました。キャラクターの話し方も、子どもが違和感を持たぬよう、少し崩した口語を使うなど工夫しています。映像編集も力を入れており、興味を持って、楽しく見てもらえるものに仕上げています。1話10分程度の動画で、全6話 YouTube で公開しています。

動画の最後には、まとめのコーナーを設けて、ストーリーを振返り学びのポイントを解説しています。また、「おうちの人と一緒に考えてみよう」などの投げかけをすることで、自発的に考えるアクションも取り入れています。

──内容のわかりやすさと共に、正確さやお金の大切さをいかに伝えていますか?

金融庁の「金融リテラシーマップ」に沿って、小中学校で学ぶべき金融項目を整理しました。加えて、日本 FP 協会のパーソナルファイナンス教育スタンダード等も参考にしながら整理をして、最終的に基本編として取り上げるべきテーマを6つに絞り込み全6話としています。

テーマを分かりやすくストーリーに落とし込むだけではなく、「今の子どもたちの傾向」を専門家から伺い、ストーリーに盛り込んだものもあります。例えば、今の子どもたちは「デジタルネイティブであるがゆえに、電子マネーを抵抗なく利用する一方で、お金はどうやって手に入るのか?また、お金そのものの大切さをきちんと理解できていない子も多い」と伺ったのです。

そこで、私たちのコンテンツにおいても「お金は自然発生的に生まれるものではなく、労働から得られるもの。加えて、労働は人のニーズに応えることで、人を喜ばせることが出来、そこにビジネスチャンス(お金を得られるチャンス)がある」ということを「うさぎとかめ」のストーリーを通じて伝えています。

教育の機会は大人にも

──臼井社長は野球がお好きで、アスリートのセカンドキャリアについても関心を持たれているとか。

野球選手・アスリートには並々ならぬ思いがあるのですが、現代ではアスリートのセカンドキャリアが社会問題にもなっています。これを現役時代から投資をしておくことでセカンドキャリアに備えることが出来れば、その問題解決の一助になるのではないか。また、そういったアスリートの方が学ぶ姿を見ることで、一般の方々も金融に興味を持ってくれるきっかけになれば、と考えたのです。

それが「教えて!臼井社長」という、アスリートとの対談形式で投資を指南する企画です。もう大人になってしまった私たちは、今から金融を学んでいかねばなりませんので、様々なアプローチで金融教育を提供し、投資・資産形成に興味を持っていただけるよう努めていきたいと思っています。

──金融教育は、大人子ども問わず重要ですね。

「貯蓄から資産形成へ」を推進するには、まずは金融に対するハードルを下げることが必要だと思っています。金融教育を受けずに大人になると、知らないから何となく怖い、不安、難しそう、そういったマイナスイメージが先行してしまって、自ら学ぶことも、資産形成に踏み出すことも難しくなってしまう。

子どもの頃からしっかり体系的に学んでいくことで、知識が少しずつついていき、知らないからやらない、のではなく、知った上でどうするべきか、自ら選択できるようになると信じています。

ぜひ、「金融昔ばなし」を教材としてお役立ていただき、また先生方にも楽しんで金融を知っていただきたいと思います。

(聞き手:編集部)

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