ICT活用とIDの理論を学び 学習者主体の学びを実現する

GIGAスクール構想で整備された端末が更新時期を迎える中、次の段階である「NEXT GIGA」に向け、さらなるICT活用や主体的・対話的で深い学びが求められている。学びのデジタル化や授業デザインが専門の山梨大学准教授の三井一希氏に、新しい授業デザインについて話を聞いた。

授業スタイルの転換や
子どもたちの体験格差が課題

三井 一希

三井 一希

山梨大学 教育学部 准教授
博士(学術)。専門領域は学びのデジタル化(ICT活用)、授業デザインなど。大学卒業後、山梨県内の公立学校、台北日本人学校(台湾)、常葉大学専任講師等の勤務を経て、現職。文部科学省「GIGAスクール構想に基づく1人1台端末の円滑な利活用に関する調査協力者会議」委員、文部科学省 学校DX戦略アドバイザー、東京教育研究所主任研究員、日本教育工学協会理事などを務める。主な編著書に『GIGAスクール構想 小学校低学年1人1台端末を活用した授業実践ガイド』(東京書籍)など。

文部科学省が2019年にGIGAスクール構想を発表してから、4年以上が経過した。その間、全国の小中学校では1人1台端末や高速ネットワーク環境など、ICT環境の整備が進んだ。学校現場では活用が進み、個別最適な学び、学習者主体の学びが広がりつつある。

一方、GIGAスクール構想で整備された端末が更新時期を迎える中、次のフェーズであるGIGAスクール構想第2期(以下「NEXT GIGA」)では、端末の更新やさらなる利活用が求められている。こうした中、学校での端末活用の状況について、学びのデジタル化や授業デザインを専門領域とする山梨大学准教授の三井一希氏は「私が感じている課題は大きく分けて2つあります」と話す。三井氏によれば、第1の課題は1人1台端末を活用して授業スタイルを大きく転換できたところと、…

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