ノンデザイナーが学ぶべき、マナーとしての「伝わるデザイン」

誰もが情報の作り手として発信できる時代、ITと同じようにデザインも万人に必要なリテラシーとなりつつある。自身もノンデザイナーで、研究者として「伝わるデザイン」を啓蒙する高橋佑磨氏は、デザインはビジネスコミュニケーションにおけるマナーだと訴える。

伝わるデザインは
相手に対する思いやり

高橋 佑磨

高橋 佑磨

千葉大学大学院 准教授
2010年、筑波大学大学院生命環境科学研究科修了、博士(理学)。専門は進化生態学で、生物の種内に見られる多様性の成立機構や機能について研究。研究発表の資料作成に必要なデザインのノウハウを普及することを目的にウェブページ「伝わるデザイン|研究発表のユニバーサルデザイン」を運営。

2014年の発刊から、増補改訂版まで累計発行部数15 万部を突破している『伝わるデザインの基本』(技術評論社)は、美大出身のデザイナーが「かっこいい」「おしゃれ」なデザインのエッセンスを教えるような専門書とは一線を画す実用書だ。読者ターゲットを、デザイナーではない社会人や学生、研究者ら“ノンデザイナー”に限定。感情に訴えるデザインのセンスではなく、ルールを丁寧に解説することにより、読み手に伝わりやすい資料を作れるように導くことを目的としている。デザインを生業としていないノンデザイナーだからといって、読みにくいフォントを使ったり闇雲にレイアウトしたり、自分が好きな色を多用したりしては、せっかくの発表が自己満足に終わってしまう。

(※全文:2202文字 画像:あり)

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