「みんなが主役の学校」へ 玖珠町立学びの多様化学校の挑戦

2024年4月に開校した玖珠町立学びの多様化学校は、不登校の子どもたちに合わせて、柔軟なカリキュラムを組む公立小中一貫校だ。現在22人が在籍し、登校率は80%を超える。開校から半年が経過した今、子どもたちの様子について、設立に関わった3人のキーマンに話を聞いた。

公立小中一貫校として九州初の
「学びの多様化学校」を開校

梶原 敏明

玖珠町教育委員会 教育長
大分県教育委員会事務局、文部省初等中等教育局財務課、大分県教育庁総務管理監、大分県教育庁人事管理監、玖珠町立玖珠中学校長、大分県教育センター所長、文部科学省「令和の日本型学校教育」を推進する地方教育行政の充実に向けた調査協力者会議委員を歴任。現在は文部科学省CSマイスター、全国コミュニティ・スクール連絡協議会九州支部長も務める。(写真中央)

小原 猛

玖珠町立学びの多様化学校 校長
1969年大阪府堺市生まれ。5歳で両親が離婚し、別府市内の母子生活支援施設で幼少期を過ごす。大阪教育大学小学校教育(夜間)5年専攻を卒業、臨時講師の期間を経て、1997年から小学校教諭として杵築、別府両市で勤務。2006年から18年間、別府市教委などで教育行政などに携わる。2024年4月から現職。(写真左)

上田 椋也

玖珠町教育委員会 参事兼教育政策アドバイザー
小・中学校の5年間を海外で過ごし、国による教育制度の違いを知り関心を持つ。大学時代にオランダでイエナプランなどのフィールド研究に取り組み、2019年に文部科学省に入庁。2023年より同省の研修制度で大分県玖珠町に派遣され、中学校教員として勤務しながら、玖珠町立学びの多様化学校の設立に関わる。2024年からは同町に出向し、現職。(写真右)

2024年4月、人口約1万4千人の大分県玖珠町(くすまち)に新たな「学びの多様化学校」が開校した。公立義務教育学校(小中一貫校)としては九州初となる。校舎は廃校になった旧片草小学校内にあり、同校舎に町の教育相談センター「わかくさの広場」と併設されている。町外からの入学も受け入れており、現在は小学部5人、中学部17人の計22人が在籍。登校率は80%を超え、皆勤の子どももいる。

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