障がい児に音楽の喜びを届ける 独自のメソッド、新しい楽器を開発

音楽は全てを包含する懐の深さがある――。障がい児を対象に、音楽による療育活動を展開する「アジェンダやまがた」の代表、児玉千賀子氏は独自のメソッドを確立。オリジナルの教材・楽器を次々と開発し、誰もが音楽を楽しめる社会の実現に向けて事業を加速させている。

自身の子どもが障がい児に
音楽療育に見出した希望

児玉 千賀子

児玉 千賀子

特定非営利活動法人アジェンダやまがた 代表理事
山形市出身。桐朋学園大学演奏学科声楽専攻卒業。東京で結婚後、2004年に山形市へ帰る。 2007 年に団体設立。2011年に音楽を活用した障害児支援事業を開始し、指定障害児通所支援事業所「音楽なかまプリモ」「音楽なかまアンジェリ」、地域生活支援事業所「音楽サロンリナッシェ」を運営し、障がい児・者を対象にした療育的音楽活動と音楽教育に力を注いでいる。

音楽を使って障がい児を元気にする。NPO法人アジェンダやまがたは、放課後等デイサービス「音楽なかまプリモ」(小学生~高校生が対象)や児童発達支援「音楽なかまアンジェリ」(未就学児が対象)を運営し、音楽による療育活動を展開。利用者は増え続け、現在では90名超が通う音楽教室に成長しており、受け入れきれないほどの入会希望が届く。新たな試みで社会的事業を実践するアジェンダやまがたの代表理事、児玉千賀子氏は数々の起業家表彰を受賞している。

山形市で生まれ、幼少期から音楽が大好きだった児玉氏は大学でも声楽を専攻。しかし大学卒業後は音楽から距離を置いていた。東京で結婚後、山形市にUターンしたが、そこで目にしたのは寂れたまちの風景だった。活性化に尽力したいと考えた児玉氏は、…

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