初任給30万円の新卒募集開始 教員の処遇や働きやすさの改善を

2023年4月に兵庫県明石市に開校した青楓館高等学院。“「右にならえ」の教育に終止符を”を理念に掲げる通信制高校サポート校だ。今年5月、教員不足解消に向け、初任給30万円の新卒採用開始を発表し注目を集めている。教員の処遇改善を目指す同校の取り組みについて聞いた。

深刻化する教員不足
教員不足を引き起こす3つの要因

岡内 大晟

岡内 大晟

青楓館 代表取締役、青楓館高等学院 代表
教育実習にて、「社会のことを何も知らない自分が何を教えられるんだ」と違和感を抱き、就職の道を選択。PR会社に入社後、400人以上の経営者にインタビューを行う。そこで学校教育とは真逆(右向け左)の人材が経済を回し、世の中を創っていることを痛感し、「個性教育」の価値に気づく。その後、AO入試の専門塾に転職し、合格率100%の校舎を達成。これらの経験を活かし、青楓館高等学院を学院長 藤原照恭氏と共に創業した。

日本の教員不足が深刻化している。文部科学省が2022年1月に発表した「教師不足」に関する実態調査によれば、公立の小・中学校、高等学校、特別支援学校を合わせると、教員不足は2,065人にのぼるという。その結果、教員の過重労働、教育の質低下、地域格差などさまざまな課題が浮上している。これは単に教育現場だけでなく、日本社会の未来に影を落とす問題だろう。未来を担う子どもたちの育成を支える人材を確保するため、教職の魅力や地位の向上、労働環境の健全化に向けた取り組みが急がれる。

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