順天高等学校 「探究コンテスト」で社会課題解決を目指す
東京の順天高等学校では、「英語探究」の授業を中心に社会課題解決を目指す探究活動が盛んだ。その成果を発表する機会として設けられているのが「高校生探究コンテスト」。去る3月20日に開催された第3回コンテストの様子をレポートするとともに、高校における探究学習の現在地を探る。
「英語探究」の外部評価を受け
アイデア実現を目指す「究コン」
英知をもって国際社会で活躍できる人間を育成する。こうした教育理念を掲げる順天高等学校では、グローバル化に対応する国際対話力などを養成する「英語選抜類型」を設けている。英語の4技能習得に注力するだけでなく、グローバルな視点を養う上で欠かせないのが「英語探究」の授業だ。1年生のうちから関心のある社会課題を定め、その解決を目指す探究活動が行われている。その成果を発表し、評価するために2022年、「高校生探究コンテスト(究コン)」を創設した。
「究コン」とは、探究活動の成果や、社会課題に対する持続可能なアイデアを、企業や大学などの様々な分野のプロフェッショナルに評価してもらう教育型ビジネス探究コンテスト。昨今は学生向けのビジネスコンテンストも増えているが、同校の「究コン」は、キックオフから中間報告、最後にコンテスト本番というプロセスを経ることで、生徒の探究マインドを成長させるプロセスを大事にしている点が特徴的だ。さらに、単なるコンテストで終わるのではなく、企業や大学などとの新たなつながりを生み出し、アイデアを実現できるよう、各種サポートの提供も目指しているという。
そのため、事業構想大学院大学の修了生・新弘行氏が大会委員長および審査員を、同じく修了生の小櫃俊介氏が大会実行委員長を務めるなど、学外の有識者を交えた運営体制を敷いている。
孤立感解消から就農促進まで
高校生ならではのアイデアが続々
2023年3月に第1回が開催されて以来、今回で3回目の開催となる「究コン」に挑んだのは、英語選抜クラスの1〜2年生を中心とした7グループ計22名。それぞれ15分の持ち時間のなかで、ビジネスや学問の分野の第一線で活躍する4名の審査員を前に、練りに練ったアイデアを発表した。

7グループ計22名が思い思いのアイデアを発表した。
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