小学校から切れ目のないアントレプレナーシップ育成を

文部科学省の積極的な推進もあり、アントレプレナーシップ教育の重要性が認識されつつある。こうした流れに先立ち、約25年前から、子どもたちに実践しているのが、アントレプレナーシップ開発センターだ。学びの意義や課題を、理事長の原田紀久子氏に聞いた。

アントレプレナーシップとは
すべての人が習得すべき力

原田 紀久子

原田 紀久子

特定非営利活動法人アントレプレナーシップ開発センター 理事長
同志社女子大学学芸学部英文学科卒・京都大学経営管理大学院修了。英語講師・Stanford Japan Center「日本技術革新教育プログラム」の担当等を経て、1997年に京都リサーチパーク株式会社に入社し、起業家教育事業等を担当。2003年に特定非営利活動法人アントレプレナーシップ開発センターを設立、2009年から現職。

アントレプレナーシップ教育への注目が高まっている。日本では「起業家精神」と訳され、起業家に特有の資質として広まっているが、本来は起業家だけに必要なものではない。

「アントレプレナーシップは、新しい事業を創出し社会に変革をもたらそうとする行動力で、あらゆる職業に求められるものです。精神というよりも、訓練して習得する『起業家的行動能力』と訳すほうが基本概念に近いと考えています。今後、多くの仕事がAIやロボットに置き換わる、または共存して働くことになる。そんな中、子どもたちに起業家的行動能力を習得する機会を与えることはますます必要になるはずです」と…

(※全文:3562文字 画像:あり)

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