ヤフーのビッグデータを活用したDX時代のデータサイエンス教育[AD]

大正大学はヤフーデータをデータサイエンス教育に活用し、2021年度は地域創生学部での本格導入が開始した。データ教育のリデザインを掲げ2021年7月より「DS.INSIGHT for Academy」の提供を開始したヤフー。同社の舩水達哉氏が大学でのデータ人材育成の取組みを解説した。

データサイエンス教育を実現する
DS.INSIGHT for Academy

舩水達哉

舩水 達哉
ヤフー株式会社 データソリューション事業本部

データをもとに課題解決ができる人材の育成が喫緊の課題となっている。「DX白書2021」(情報処理推進機構)によれば国内企業の9割が質・量ともにIT人材不足を感じており、データ人材の確保が難しいと感じている企業も4割を超えている。

「データ人材不足を背景に、大学や専門学校ではデータサイエンス教育を強化する動きが広がっています。一部には文系理系や専門分野を問わず、一般教養としてデータサイエンスを必修化する大学も出始めています」とヤフー データソリューション事業本部の舩水達哉氏は話す。

ヤフーでは2021年7月よりデスクリサーチツール「DS.INSIGHT」を用いた、教育分野でのビッグデータ活用をサポートする教育機関向け新プラン「DS.INSIGHT for Aca demy」の提供を開始。DS.INSI GHTとはヤフーが保有する行動ビッグデータ(検索と位置情報)を使い、ブラウザ上で調査・分析ができるデータサイエンティスト不要のリサーチツールだ。2019年10月のサービス開始以降、月次累計利用者数は1万5000人を突破し、企業・自治体・学校など200社以上で導入されている。

新プランに先立ち、2020年からDS.INSIGHTを活用しているのが大正大学だ。大正大学では2026年の創立100周年に向け、大学の新たな魅力を発信するための施策としてデータサイエンス教育の強化を進めており、その一環として2020年8月からDS.INSIGHTを導入している。

「大正大学では、これからの社会は勘や経験だけではなく、エビデンスやデータを基に意思決定をしていく必要があるとの考えから、データサイエンス教育の必要性を強く認識されていました。その一方、人文社会学系の学部が主体のため、そもそもデータを取り扱う授業自体が少なく、数学や分析に苦手意識を持つ学生が多いことから、誰もが直感的にデータを活用できるDS.INSIGHTを使って、まずは実験的にデータサイエンス教育に取り組んでみたいとの思いがありました。ヤフーとしても大正大学からのフィードバックによって、この新サービスをブラッシュアップしたいとの思いがあったため、産学連携によるデータ人材育成の取り組みがスタートしました」

PeopleとPlaceで生活者の
興味関心や人流データを可視化

初年度は、大正大学の地域創生学部の教員が有志で「ビッグデータゼミナール」を開講し、教員1名と学生5名のスモールスタートで導入検討が始まった。半年間の試験運用では、教員が作成したオンデマンド教材による学習と、学生の研究課題に合わせたデータ活用指導を通じてDS.INSIGHTの使い方をマスターし、ゼミの最終報告会を経て、2021年度より地域創生学部での本格導入が開始した。

「最終報告会では、多くの学生がDS.INSIGHTから得たデータだけでなく、オープンデータや調査データを掛け合わせながら課題を抽出し、自らの仮説を定量的に説明されていたことに大変驚きを感じました」

大正大学では、2021年度より全学でデータサイエンスの授業が必修となったため、今後は全学科でのDS.INSIGHTの利用が検討されている。舩水氏は「今回の取組みを通じ、データや数字に苦手意識のある文系学生でも、環境とやり方次第ではデータ人材を効果的に育成できるという自信を得ることができました。成果につながった要因としては、『社会の実データ利用』、『知見の共有』、『文理不問』というヤフーが考える教育DXの3つのポイントを網羅していたことにあると捉えています」と述べ、DS.INSIGHTには2つの特徴的な機能があると話す。

1つは、ヤフーの検索データを元に、生活者の興味関心、トレンド・ニーズを可視化するPeopleだ。たとえば「コロナ」で検索した際に、「ワクチン」や「東京」というように同時に検索されているキーワードをランキング形式で可視化する機能により、世の中の興味関心の強さを把握することができる。さらに、ランキングで抽出された検索キーワードに対し、性別・年代や地域別割合、検索推移などで絞り込み、より詳細な分析の可視化も可能となっている。

もう1つは、ヤフーの位置情報を基に、特定エリアにおける人流データを可視化するPlaceだ。主な機能は、人口量を濃淡で視覚化するヒートマップ、来訪者の変化を日別で可視化する人口推移、選択した地域・期間に来訪した人がどこから来ているのかをランキング形式で表示する来訪元ランキングなどがある。また、Peopleの検索データと掛け合わせ、駅周辺に来ていた人たちが何を調べていたのか、地域の住民だけでなく来訪者が何を検索していたのか等々、人々の興味関心を地域と掛け合わせて見られる点も好評だという。

DS.INSIGHTが提供する
3つのバリューとは?

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DS.INSIGHT が提供するバリューは大きく3つある。1つ目はデータだ。「ヤフーの検索データには、興味関心や不満、悩みといった生活者の本音がリアルタイムで蓄積されています。従来の調査では、有用なデータを集めるために調査設計を行なう必要がある上に、その回答は調査を意識したものとなりがちですが、DS.INSIGHTは調査設計不要である上に、データ量は日本最大級を誇ります。無意識の生活/行動データであるため、レアな属性のサンプルやインサイト(洞察)に出会うことが期待できます」

2つ目はストラクチャーだ。1契約で100IDまで付与されるため、大人数での同時利用が可能。分析結果もURLで簡単に共有できるため、教員からのフィードバックを得ながら新たな学びにつなげることが可能だ。

3つ目はインターフェース。専門知識不要で直感的に操作できるため、簡単なアウトプット利用も可能。データ分析自体を目的とせず、課題解決の手段としてスムーズに利用できる仕様となっている。最後に、舩水氏は「無償トライアルをご用意していますので、まずはヤフーデータに触れていただき、使い心地をお試しいただきたいです」と締め括った。

【お問い合わせ】

ヤフー株式会社
データソリューション事業本部
兵藤、舩水

E-mail: datasolution-academia@mail.yahoo.co.jp
URL:https://ds.yahoo.co.jp/academy/

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