リカレント教育の課題と展望、東工大「CUMOT」取組み

東京工業大学が展開するリカレント教育プログラム「CUMOT」は、2008年の開始以来、1700人以上が受講するなど成果をあげている。CUMOTを担当する古俣升雄・特任教授に、プログラム設計や環境整備の工夫、日本のリカレント教育の課題と展望について話を聞いた。

社会人の主体的な学びを
促進する学習設計が重要に

──古俣先生は東京工業大学において、リカレント教育プログラム「CUMOT(キューモット)」の運営事務局やコースコーディネーターを担当されています。日本のリカレント教育の現状と課題について、どのように見ていますか。

古俣 升雄

古俣 升雄

東京工業大学 環境・社会理工学院 特任教授
法政大学大学院経営学研究科キャリアデザイン学専攻修了(経営学修士)。人材育成・教育、コンサルティングの民間企業、早稲田大学客員研究員等を経て、2009年5月より東京工業大学大学院イノベーションマネジメント研究科特任助教。2023年4月より現職。東京工業大学 キャリアアップMOT(CUMOT)webサイト(https://www.academy.titech.ac.jp/cumot/)。

東京工業大学にはMOT(技術経営)の専門職大学院(技術経営専門職学位課程)があり、主に社会人の方が働きながら学んでいます。キャリアアップMOT(CUMOT)は、大学院に進学しなくても、平日夜・週1回の通学などでMOTを学べるサーティフィケート・プログラムで、2008年の開始以来、1700人以上の方が受講しています。

近年では、リカレント教育への社会の認知度は高まり、また、各大学の取組みも増えている一方で、…

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