経費精算業務の改革を推進 本来業務に集中できる環境の実現へ[AD]

2022年に創立100周年を迎えた常翔学園。長期ビジョン「J-Vision37」のもと、次の100年を見据え設置各学校の教育・研究の質を向上させ、「選ばれる学校」として更なる発展を目指す。2025年4月には業務効率化とガバナンス強化の両立を目指し「SAP Concur®」を導入した。

総合学園が抱える年間12万件の
支払処理の自動化・効率化を目指す

学校法人常翔学園財務部財務課長 山本誠氏(中央)、同課係長 西森敏晃氏(右側)、同課係長 中嶋輝氏(左側)

常翔学園は大阪工業大学、摂南大学、広島国際大学と常翔学園中学校・高等学校、常翔啓光学園中学校・高等学校の3大学2中・高等学校を擁する総合学園。学生・生徒数は約2万6,660人(2025年5月1日現在)、卒業生は約33万人に及ぶ。

2022年10月30日に創立100周年を迎えた同学園は2023年から15年間の長期ビジョン「J-Visi on37」を策定し、その実現へ向けた取り組みを推進している。その1つが経費精算システムの導入だ。教育系職員約1,300人、事務系職員約600人を抱える同学園。年間約12万件にのぼる膨大な支払処理の自動化・効率化は大きな課題といえる。

財務課長の山本誠氏は「学園は2020年に紙から電子決済への移行を進め、財務の基幹システム導入を行いました。更に、会計処理を自動化・効率化できるシステムを導入することで、教職員が教育・研究、学生支援など本来の業務に集中できる体制を整備する必要がありました」と話す。加えて同学園では、2019年4月に働き方改革推進室を設置し、教職員の働き方改革を本格化させていた。コロナ禍をきっかけに、従来の紙中心の事務処理を見直す動きも広がり、業務のデジタル化と事務負荷の軽減は急務となっていた。

経費精算においては、請求書内容の手入力や決裁部署の分散による部署ごとの独自ルールなどが原因で、統一された請求書処理がなされていないことが大きな課題だった。また、2023年度にインボイス制度、改正電子帳簿保存法への対応がスタートしたことで、チェック項目が増加し、事務処理が煩雑化していた。更に、校費や外部資金など様々な資金を使って経費処理が行われ、状況判断の難しい事案や承認フローの増加なども課題となっていた。

これら課題の解決へ向けて導入したのが、コンカーが提供する出張・経費管理クラウドサービス「SAP Concur」だ。

請求書等の自動入力で入力ミス
を防止、チェックレスを実現

同学園では経費精算システムの導入に向けて、総務、人事、財務、施設、ICT、事業企画、各大学の会計・財務担当者などで構成されるワーキンググループ(WG)を組成。財務課長の山本氏がWGリーダーを務め、2023年6月から2024年1月にかけて5回のWGと1回の「SAP Concur操作体験会」を開催し、事務処理体制の変更に必要な検討を進めていった。

「チェック業務を極力減らしていくことに注力しました。キャッシュレス、チェックレス、ペーパーレスなどで業務の効率化を最大限に推進するコンカーの考え方は現場からの理解も得やすく、それに即したルールづくり、組織体制を考えていきました」(山本氏)

経費精算システム導入の狙いは第一に業務の自動化・効率化にある。「SAP Concur」の導入により請求書等をAI-OCRで読み取り自動入力(データ化)することで、申請者の入力ミスを防ぎ、担当部署のチェックレスにつながる。適正な申請は承認なしで処理することで、事務作業量を大幅に短縮できる。また、各種キャッシュレス決済や法人カードとの連携で、申請者の立替払を減らすことも可能となる。また、システム導入に合わせて、出金伝票処理等の集中処理の実施、関連規定の変更など事務処理体制を変更した。WG開催後は学園内の必要な手続きを進めながら、システムの初期設定、関連規定の改正を随時行いつつ、2025年3月には全教職員へ周知、同年4月から実際に教職員が利用する本番稼働を開始した。

財務課係長の西森敏晃氏は「システム導入にあたりコンカーにマニュアル策定の支援もしていただきました。本番稼働後に、コールセンターで教職員からの質問や相談に対応いただいたことは、非常に大きな助けとなりました」と振り返る。

また、財務課係長の中嶋輝氏は「『SAP Concur』は、入力画面の設定の自由度が高いのが特長です。入力に必要な項目を必要最低限に定め、入力作業の効率化を図ったところ、『入力が簡単になった』『何を入力すべきかが分かりやすい』といった声が現場から届いています」と話す。

拡張性ある経費精算システムが
大学の組織改革に一石を投じる

本番稼働から半年、同学園がコンカーを採用した背景には大きく3つの期待があったと山本氏は振り返る(図)。1つ目は様々なアプリやサービスとの連携が可能であること。Googleマップとの連携によるガソリン代の距離算出、法人カード情報の自動連携などで、入力作業や立替負担をなくし申請者の利便性を向上する。同学園では「SAP Concur」の導入と同時に法人カードを導入、本格的な運用を始めている。2つ目はシステム内での規定チェックだ。購入した物品やサービスと勘定科目、科研費や受託研究の申請分と事務要領など、規定適合審査をシステム内で実施することで、審査基準のばらつきをなくし、チェックの平準化を図る。3つ目は支払後の確認体制の強化だ。執行データの蓄積、BIでの分析により、予算別や申請者ごとに使用状況等の把握が可能となる。例えば、出張の精算金額の異常値の抽出(他の精算と比較)や立替払の二重精算の疑義がある申請の抽出などで不正を抑止しガバナンス強化に繋げていく。

図 SAP Concurの採用ポイントや期待した点

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「拡張性のある経費精算システムを導入したことには、大きな意味があります。複数の大学・中高を抱える学園としては、決裁部署の統一や組織改編、予算執行・編成の仕組みを根本から変えていくところまで含めて、コンカー導入の成果になっていくかと思います」(山本氏)

経費精算を統一化し簡易化できれば、今後、例えば、作業を非正規職員に割り当てていくことも考えられる。今回の導入は大学の組織改革にも一石を投じることにつながっていく。

「今後はコンカーの協力も得ながら、データ分析機能を更に進化させ、学園内の内部監査だけでなく、特別なルールがある科研費をはじめとする外部研究費などの監査もクリアできる監査手法の構築も進めていきたいと考えています」(山本氏)

経費精算のデジタル化は単なる業務効率化にとどまらず、学園全体の組織運営やガバナンスを底上げする基盤となっていく。常翔学園はその一歩を着実に踏み出している。

 

【お問い合わせ】

株式会社コンカー
e-mail:info_japan@concur.com
Tel:03-6737-4300 (平日10:00-17:00)
URL:https://www.concur.co.jp/

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