確かな基礎学力の育成へ CBT「TOFAS」で1人1台端末を活用[AD]

港区教育委員会は、他の市区町村に先んじて1人1台端末を実現させた、いわばGIGAスクール構想のフロントランナー。その港区教育委員会が、株式会社スプリックスの提供するCBTである「TOFAS」を導入した。紙のテストをデジタルに置き換える新たな取り組みの背景と将来像を探った。

左/浦田幹男 港区教育委員会 教育長、右/梅田修平 スプリックス基礎学力研究所 所長

スプリックスは、「1人1台端末」を活用する新たなテストとして、「TOFAS」の提供を始めた。これは基礎学力にフォーカスし、その定着を測るCBT(Computer Based Testing、コンピュータを使った試験方式)である。

GIGAスクール構想の潮流の中で、このシステムをすでに区内の12校へ導入した港区教育委員会の浦田幹男教育長、篠﨑玲子教育指導担当課長と、スプリックス基礎学力研究所の梅田修平所長に話を聞いた。

――港区におけるGIGAスクール構想の取り組みについてお聞かせください。

浦田 港区教育委員会ではGIGAスクール構想の早期実現のため、4ヵ年の端末整備計画を大きく前倒し、2020年10月末までに区立小中学校に在籍するすべての児童・生徒にiPadを配備しました。加えて2020年12月には「情報モラル教育講演会」を開催し、保護者および教職員の情報リテラシーの向上を図りました。さらに、今後タブレット端末を活用した取り組みを活性化していくため、保護者向けリーフレット「1人1台のタブレット端末を活用した新たな学び」も作成しています。

そうした中で港区教育委員会は数年前からスプリックスと連携し、個別最適化学習プログラムを活用した授業や、タブレットを使用した基礎学習の実施等、様々な試行を進めてきました。そして今年、「TOFAS」の導入を決定しました。

――TOFASの導入にご関心を持たれたのはなぜですか。

浦田 1人1台端末の積極活用に加え、港区では「学校教育推進計画」の1つの施策として「確かな学力の育成」を掲げています。その具体的な事業として「基礎学力の習得」を明示しており、基礎学力には元々力点を置いていました。

一方、全国学力・学習状況調査のCBT化も発表されており、今後学校においてもCBTが広く浸透していくことが想定されます。このような背景から、基礎学力をCBTで評価する「TOFAS」に興味を持ちました。

先生と生徒の双方にとって
CBTには数々のメリット

――TOFASの内容を教えてください。

篠﨑 玲子 港区教育委員会 教育指導担当課長

梅田 「TOFAS」は、計算、英単語、漢字・語いの基礎学力を正しく評価するCBTです。パソコン・タブレットで回答するため、人による採点は必要なく、結果のフィードバックが早いことが特徴です。また、スプリックスが持つ教材制作ノウハウが詰まった問題構成のため、正答率だけではなく、基礎学力の定着に必要な「のびしろ」をそれぞれにフィードバックします。日本だけではなく、海外10ヵ国以上からも受検があるため、グローバルレベルで基礎学力の比較をすることもできます。

スプリックスは1997年に設立され、学習塾の運営や教育コンテンツの制作で実績を重ねてきた企業です。20年以上にわたり教育事業で培ってきたノウハウが、CBTにも活かされています。また、教育におけるICT活用にも早くから取り組んできました。公教育のシステムには安定性や信頼性が不可欠ですが、そうした点でも技術や知見を積み重ねています。

――学校で実施をしてみて、先生や生徒の反応はどうでしたか。

篠﨑 テストは教室で一斉に実施しています。タブレットとネットワーク環境さえあれば実施できるため混乱は無く、これまでトラブルもありません。

TOFASを実施した教員からは、「丸付けをする手間がなく結果が見やすい」「苦手分野を評価しやすい」といった、ICT活用によるメリットが多く挙げられました。また、「つまずきを可視化して分析することで、授業改善にも使っていきたい」「継続的に実施することで変化を見ていきたい」といった、今後の活用に対する前向きな意見も聞くことができました。

生徒からは、「紙のテストよりも集中できた」との声が多くありました。実際、子どもたちは非常に集中して取り組んでいたように思います。これは、紙のテストでは鉛筆で解答を書く・消しゴムで消すという行為が発生しますが、TOFASではそれらがないこと、画面上に「残り時間」が表示されていること、などが影響しているのかも知れません。いずれにしても、「CBTに慣れる」という観点からとても有意義だったと捉えています。

「1人1台端末」活用に向けて
CBTが大きな柱になる可能性

――CBTの広がりについて、どう見ていますか。

梅田 港区教育委員会様におけるTOFASの導入に加え、全国学力・学習状況調査のCBT化の話題もあり、多数の市区町村教育委員会様よりお問い合わせをいただいています。

お話を進める中で様々なニーズがあることを確認し、現在はTOFASに2つのテストを加えた「CBTパッケージ」をご案内しています。このパッケージには、必修化となったプログラミングの概念理解度を評価する「プログラミング能力検定」、そして主要教科を対象とした「単元別テスト」が含まれます。

GIGAスクール構想が実現した今、1人1台端末の活用が新たな課題となっている旨を、教育委員会様、学校、教員の方々から伺っています。弊社の「CBTパッケージ」がその解決策となれるよう、そして、結果として付加価値の高い教育サービス提供の一助となるべく、私たちは今後もブラッシュアップを続けて参ります。

――港区としては、CBTの今後の展望をどのようにお考えですか。

浦田 「GIGAスクール構想」において、端末配備は「終点」ではなく「始点」です。港区教育委員会は、いかに子どもたちの資質・能力を効果的に育成できるかを主眼に、他の自治体に先行する形でタブレットの活用を積極的に進めています。

遠くない将来、学校のテストがCBTに変わっていくことが想定されます。児童・生徒だけでなく教員においてもメリットの多いCBTは、「1人1台端末」活用の1つの大きな柱となる可能性が十分にあり、大きな期待を寄せています。

【お問い合わせ】

株式会社スプリックス

株式会社スプリックス

mail:cbt@sprix.jp
URL:https://sprix.jp
TEL:03-5927-9435

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