XSCHOOL 地域を「学びの目的地」に、未来に問いを投げかける場を創出

中規模都市・福井市で2016~2022年度に展開された「XSCHOOL」には、全国から多様な受講生が集い、地域の文化や風土などを紐解き、自己と向き合いながら、未来に問いを投げかける数多くのプロジェクトを創出。さまざまに関係性を紡ぎながら、地域に新たな風を吹き込んでいる。

中規模都市で新たな挑戦、
「デザインの教室」を展開

内田 友紀

内田 友紀

Futurama 代表
株式会社リ・パブリック ディレクター
早稲田大学建築学科卒業。メディア企業を経て、イタリア・フェラーラ大学院にてSustainable City Designを修め、ヨーロッパ・南米・東南アジアなどで地域計画プロジェクトに参画。デザインリサーチ、ビジョン構築、社会実装等を通じて、市民・企業・行政府・大学らとともに持続可能な社会に向けたエコシステム構築に携わる。書籍「あしたのしごと アジアの実践者と考える、オルタナティブな未来」(コクヨ株式会社)共同企画・編集。内閣府地域活性化伝道師。グッドデザイン賞・Golden Pin Award審査委員。

人口約25万人の福井市。この中規模都市で2016~2022年度に展開された小さなデザインの教室「XSCHOOL」は、全国から集まった受講生が未来に問いを投げかけるプロジェクトを数多く創出した。

XSCHOOLに発足時から携わり、プログラムディレクターを務めた内田友紀氏(Futurama代表、リ・パブリック ディレクター)は、XSCHOOLを「中規模都市における新たな挑戦」と表現する。

「2016年の当時、政府が地方創生を提唱する中で、地方中枢都市では様々な取組みが行われ、また小規模な自治体でも革新的な事例や社会実験が見られていました。しかし、都市と地方のハブとなる中規模都市での実践はまだ少なく、そこに可能性を感じたのです」

内田氏は福井市の出身。高校卒業後は地元を離れ…

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