組織の中の人間行動を科学する 組織行動学で目指すイノベーション
VUCA 時代において、マネジメントに組織行動学を取り入れる向きが広がっている。能動的な従業員の育成や、より良い組織のあり方について、行動科学の専門家である神戸大学の鈴木竜太教授に、6回にわたって連載いただく。
コロナ禍における組織行動
鈴木 竜太
新型コロナウイルスによる感染症で、多くの組織が様々な問題に直面している。場合によっては困難ばかりではなく、市場が拡大している分野もあるが、いずれにしても新しい状況に対応するスピードが重要になってきている。また、常にマニュアル的に判断するのではなく、個々人が判断・行動して新しいものを生み出していくことが求められる。
こうした状況の中で、自発的に行動できる環境や、失敗を恐れず許容する雰囲気作りが大事だ。組織も従業員も、自発的に「やってみよう」という意思を尊重することが、今求められている。トライ&エラーという考えは、とくに教育現場では根付きにくいきらいがあるが、失敗をある程度許容する体質が必要だ。なぜなら、子どもの教育は生もののようで、時には手探りで進めていかなければ…
(※全文:2243文字 画像:あり)
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