「現場の先端にいる人」を教壇に 実践教育と実務家教員

専門職大学制度では、実務家教員の積極的な登用が求められる。実践的な教育における実務家教員の役割や、教育・研究能力の向上への取り組みについて、デジタルハリウッド大学の学部長・高橋光輝教授(コンテンツ教育学会理事長)に聞いた。

専門職大学の役割は、職業を学問に昇華させること

高橋光輝 デジタルハリウッド大学 学部長 教授

高橋光輝

デジタルハリウッド大学 学部長 教授
大学卒業後、アメリカ本土の日本語TV放送局でディレクターとして活躍。CM、TV等デジタルコンテンツの製作・プロデュースを手掛ける。その後、デジタルクリエイター育成の教育機関で統括業務を行う。映画やアニメなど「コンテンツ産業論」や「アニメ学」等の著書を発行。コンテンツ教育学会理事長。

──専門職大学の価値や可能性をどのように見ていますか。

高橋:専門職大学の使命は、一職業分野を学問分野に昇華させることだと思います。

わかりやすい例で言えば、欧米の大学ではホテルの専門人材を育成するためのホテル学部やホスピタリティマネジメント学部が当たり前に存在しますが、日本では専門学校がホテルスタッフを育成している程度で、大学でホテルの経営レベルまでの教育に特化して学位を与えるところはありません。

こうした産業と職業に準拠した専門職大学が生まれて専門的な実践教育と研究が行われれば、産業界にとってもメリットが…

(※全文:3015文字 画像:あり)

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