海外の最新トレンドから探る 教育におけるコーチングの可能性
企業や教育現場におけるコーチングの実践を通じて、 VUCA時代のコーチングの可能性を紐解く本連載。初回は欧米での導入事例を参考に、教育者のコーチング体験の重要性を考察する。
米国の教育現場における
コーチングの導入
岡田 裕介
奥田 麻菜美
2019年、米国のコーチングの市場規模は1兆6,000億円。日本と比較すると約50倍にものぼる。ビジネスやスポーツの領域の他、米国では教育現場でのコーチングも主流だ。2017年の米国の論文1では、校長の約50%がコーチングを受けている、または受けた経験があり、コーチと良い関係性を築けた校長は「コーチングを継続することが生徒の学力向上に貢献している」と回答した。
他にも米国では“Instructional coaching”という言葉があり、先生が自分の授業の進め方についてフィードバックを受けるコーチングが行われている。コーチングは、ビジネスとスポーツ、教育、いずれの分野においても、目標達成に向けたプロセスを改善する手法として取り入れられてきたと言えるだろう。
さらに、注目すべきは目標達成のために始めたコーチングの継続が自己理解や自己内省へとつながる可能性があることだ。2009年のハーバード大学のビジネスレビュー2では、…
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