Anthropic 共同創業者 AIとの向き合い方と日本への期待
——Anthropic共同創業者・ジャック・クラーク氏の来日発言と公開研究から
AIの変革がソフトウェア開発から科学やロボティクスへ広がるとき、強みを持つ日本はその好機をどう生かし、いかにリスクへ備えるべきか。初来日した米Anthropic共同創業者ジャック・クラーク氏らの発言と公開研究から、「技術への楽観と適切な恐れ」を両立する経営と政策の条件を探る。
コーディングの次は「科学とロボティクス」
——日本への期待
ジャック・クラーク
米Anthropic共同創業者 兼 公共利益部門責任者
『Bloomberg BusinessWeek』等でAIや分散システムを取材するテクノロジー記者を経て、OpenAIの政策責任者(Policy Director)を務めた。2021年にAnthropicを共同創業し、社内研究機関「Anthropic Institute」を率いてAIの経済・社会的影響や将来リスクの研究を統括する。スタンフォード大学「AI Index」創設メンバー、米国家AI諮問委員会(NAIAC)初代委員。
「AI開発はいわば高速道路で走る車の流れのようなもので、速すぎても遅すぎても危険だと考えている。」
生成AI「Claude」を開発する米Anthropicの共同創業者、ジャック・クラーク氏が初来日し、10月14日に都内で開かれた記者説明会に登壇した。クラーク氏は社内の研究機関「Anthropic Institute」を率い、AIの社会的影響や経済的インパクト、さらにはサイバー・バイオ領域などにおける将来リスクの研究を統括している。AIの現状と今後について社会に情報を共有することを自身の役割とする同氏が、今回のスピーチで中心に据えたのは、AIによる変革が科学とロボティクスへ広がるという見通しだ。
クラーク氏は、これまでソフトウェア開発(AIコーディング)の現場で起きた変化が、今後1年で「AI for Science(科学のためのAI)」と「AI for Robotics(ロボティクスのためのAI)」にも波及し、両分野のAI性能が大きく向上して経済を広く変革し始めると予想した。その上で、AIサプライチェーンや科学機器の製造、ロボティクスに強みを持つ日本は、このトレンドによって「スーパーチャージ(超加速)」される立場にあり、その恩恵を最も受けやすい国の一つだと期待を示した。
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