優秀な人材の流失を防ぐ、エグゼクティブコーチング

昨今、優秀な人材の流失に悩む組織が多いが、離職者の本音を把握し適切な対応ができている組織は少ない。待遇や評価よりも本質的な問題に焦点を当て、急ぐべき対策について解説する。

離職者が感じている、意識や心理の差

渡部 卓

渡部 卓

帝京平成大学現代ライフ学部 教授、
ライフバランスマネジメント研究所 代表
早稲田大学政経学部卒業後、モービル石油に入社。米コーネル大学で人事組織論を学び、米ノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院で MBA を取得。2014年帝京平成大学現代ライフ学部教授に就任。様々な職場でのマネジメント実務やカウンセリング、研修講師での実経験をもとに、職場ハラスメントやメンタルヘルスの改善策を平易に解説することで定評がある。「あなたの職場の繊細君と残念な上司」(青春出版)など著書多数。

この数年、人事部の人たちとの会合でよく出てくる話題が離職対策だ。たとえば次のような質問が私に向けられる。「うちは優秀な人材の流失は少なかったのです。しかし最近はそれが目立ち、経営陣から具体策を出せと言われます」「給与、福利厚生は業界でも競争優位な上位水準を維持しているはずです。それなのに優秀な人材がベンチャーや外資へ離職していきます」「有望な社員に海外赴任を打診すると渋られるケースが多いです。中国赴任だと退職までちらつかされ困っています」「ビジネス・スクールに派遣したのに、修了後に退職するケースが続いています」

一方、優秀と目されていたのに退職する社員たちの本音はどこにあるのであろうか…

(※全文:2355文字 画像:あり)

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