社員を引きつけ組織を一体化させる、社内研修の本質とは

組織経営の核心とも言える人材育成。エンプロイメンタビリティ(企業が働き手を雇用し、成長を促し得る能力)向上のため、多くの経営者が頭を悩ませる。そこで、企業や教育機関で数多くの研修を実施してきた経験をもとに、早期離職防止・メンタルヘルス・ハラスメントなどの観点で考察する。

渡部 卓

渡部 卓

帝京平成大学現代ライフ学部 教授、ライフバランスマネジメント研究所 代表
早稲田大学政経学部卒業後、モービル石油に入社。米コーネル大学で人事組織論を学び、米ノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院で MBA を取得。2014年帝京平成大学現代ライフ学部教授に就任。様々な職場でのマネジメント実務やカウンセリング、研修講師での実経験をもとに、職場ハラスメントやメンタルヘルスの改善策を平易に解説することで定評がある。「あなたの職場の繊細君と残念な上司」(青春出版)など著書多数。

私はのべ800回以上の社会人研修の演壇に立ってきた。中国が多いが、タイ、インド、台湾、オマーンからも研修講師として招聘されている。大学では非常勤時代を含めると18年間、学生講義や教職員向け研修を経験している。武漢など中国の4つの大学でも、客員教授として正規単位の講義を5年にわたり担当してきた。

そのような雑多な経験を踏まえ、今回から6回連載の予定で「人が成長する職場のマネジメント」について論じてみたい。ただ論文のような整理された構成は避けつつ、本音を綴りたい。また人材育成や研修の世界は実に多様だが、私の専門領域での話題に偏ることも許容いただきたい…

(※全文:2357文字 画像:あり)

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