生涯学び続ける社会に変容 生活者の学びたいという潜在的欲求、本質的ニーズ

社会人教育において、人の「学びたい」という潜在的欲求や本質的ニーズをどう捉えればよいか。ライフステージごとの潜在ニーズを捉え、学びへのハードルの低い層から顧客満足度を高め、関係性を強化しリピートへつなぐマーケティングについて解説する。

人生の変革を目指して、学び続ける人々

上田 隆穂

上田 隆穂

学習院大学経済学部教授。博士(経営学)。1953年三重県生まれ。東京大学経済学部卒業後、(株)東燃を経て一橋大学大学院に進み、86年学習院大学へ。近著に『生活者視点で変わる小売業の未来 ~希望が買う気を呼び起こす商圏マネジメントの重要性~ 』(単著、宣伝会議2016)。石川県能登町「地域振興総合アドバイザー」、岐阜県恵那市「観光協会顧問」公益財団法人日本醸造協会評議員

私の専門領域は経営学におけるマーケティングであり、平たく言うと消費者のニーズを把握し、潜在的に求められる製品・サービスを創造し、望まれる形でそれを届け、良好な関係性を維持・拡大することである。

私が大学を卒業し、1978年に社会人になった頃、世の中は就社すると定年まで勤め上げるのが通常だった。私は、2年で辞め、大学院に進学した時、社会の目は厳しかったように感じた。しかしながら、時は流れ、社会では転職、起業は通常の事となり、1社と人生を共にする時代は終焉した。今、私は大学で教育・研究に従事しており、私の大学院ゼミでは社会人大学院生が増加しており…

(※全文:2534文字 画像:あり)

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