音声言語からみる教育のニューノーマル 五感で感じる講義

オンラインやオンデマンドでの授業が進む中で、様々な利害が議論されている。今回は言語哲学の観点からみたリアル教育の意義を、筆者の経験を交えながら考察する。

「聞こえますか」。これが最近の私の講義開始の言葉である。むろん、これまでも、大講堂での講義でこの言葉を発したことはある。けれども、毎回この言葉で講義を開始するというのは、新しい習慣である。いうまでもない、インターネットを通じた、オンライン講義のゆえである。

今回のコロナ騒動の中、ほぼ全国の大学が「オンライン授業」を取り入れ、ネットを通じた双方向授業やオンデマンド講義などを行っている。これは、ほとんどの教員にとって初めての経験である。右往左往してしまう。しかし、愚痴を言っても仕方ない。対応してやっていくしかない…

(※全文:1897文字 画像:あり)

全文を読むには有料プランへのご登録が必要です。