脱炭素地域づくりの担い手を支える中間支援機能

脱炭素地域づくりに取り組む自治体が急速に増える一方、情報・ノウハウや担い手の不足という「知的・人的基盤」の脆弱性が深刻な課題として立ちはだかっている。本稿では、4つの機能で地域に伴走するオーストリアの中間支援組織「エネルギー・エージェンシー」の実践を紹介する。

「知的・人的基盤」の脆弱性が
脱炭素地域づくりの大きな課題

平岡 俊一

平岡 俊一

滋賀県立大学 環境科学部 准教授
愛媛県生まれ。立命館大学大学院社会学研究科博士課程後期課程修了。博士(社会学)。NPO法人気候ネットワーク、北海道教育大学釧路校などを経て現職。参加・協働型の持続可能な地域づくり、脱炭素地域づくり推進のためのガバナンス、社会的基盤のあり方について、各地でのフィールドワークをもとに研究。著書に『エネルギー・ガバナンス――地域の政策・事業を支える社会的基盤』(共著、学芸出版社)など。

近年、日本国内では、脱炭素化の実現とともにそれを通じた地域課題の解決を推進する「脱炭素地域づくり」に取り組もうとする自治体が急速に増えている。こうした動き自体は歓迎すべきことだが、自治体が実際に取り組みを推進していく上では課題が山積している。

その中で特に深刻なのが「知的・人的基盤」の脆弱性という課題である。地域内において政策・事業展開のために必要な情報・ノウハウ、担い手となる人材・組織が不足しているため、具体的に何をしたらいいか分からない、計画は作ったが取り組みの担い手が見つからない、という事態に直面している自治体が多数存在している。

(※全文:2460文字 画像:あり)

全文を読むには有料プランへのご登録が必要です。