自然資本をベースとした 地域づくりのコーディネーション機能

日本における環境パートナーシップの推進拠点である「地球環境パートナーシッププラザ(GEOC)」と「環境パートナーシップオフィス(EPO)」に焦点を当て、環境分野におけるコーディネーション機能がいかに制度化され、「つなぎ役」として持続可能な社会の構築に寄与してきたかを詳述する。

日本における
環境パートナーシップの黎明

江口 健介

江口 健介

一般社団法人環境パートナーシップ会議マネージャー
神奈川県出身。大学在学中に国際青年環境NGO A SEED JAPANに所属し、北海道洞爺湖G8サミット、生物多様性条約第10回締約国会議(CBD-COP10)に向けたユースとしての政策提言活動等に関わる。大学卒業後、ベンチャー企業勤務を経て、2013年より現職。環境分野における中間支援組織のスタッフとして、日本全国の環境パートナーシップ形成に携わる。内閣府認定「地域活性化伝道師」。

日本での環境分野におけるパートナーシップの転換点は、1992年の地球サミットに遡る。ここで採択された「リオ宣言」第10原則には、環境問題の解決に向けた「市民参加の原則」が提示された。これは、行政が情報を公開し、市民が意思決定プロセスに参画することが、持続可能な社会の構築に不可欠であることを明示したものである。

この国際的な潮流を受け、1996年に環境庁(当時)と国連大学との共同プロジェクトとして、環境パートナーシップを促進する拠点であるGlobal Environment Information Centre (略称:GEIC。後に、Global Environment Outreach Centre(略称:GEOC)に改称)が東京に開設された。開設当時の事業方針において特筆すべきは、「行政、企業、市民セクター間の対等・平等な関係づくり」を掲げた点にある。これは、従来の「官」が「民」を保護・指導する関係を排し、情報の共有や意思決定の初期段階からの対話を重視する、挑戦的な試みであった。

(※全文:2210文字 画像:あり)

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