保育の質の確保・向上のために求められる、園の風土づくりとマネジメント

前回は幼児教育の質向上について取り上げたが、連載第2回は保育の質の確保・向上にあたり、特に保育士を育成するマネジメント層に求められることを、厚生労働省の検討会で座長代理を務める大豆生田啓友教授に聞いた。

量か質か… 保育を取り巻く問題

大豆生田 啓友

大豆生田 啓友

玉川大学教育学部 教授
青山学院大学大学院文学研究科教育学専攻修了後、青山学院幼稚園教諭等を経て、現職。日本保育学会副会長、厚生労働省「保育所等における保育の質の確保・向上に関する検討会」委員(座長代理)等を務める。『「語り合い」で保育が変わる』等、著書多数。

厚生労働省では2018年より「保育所等における保育の質の確保・向上に関する検討会(以下、検討会)」を開いている。保育の質は、子どもが得られる経験の豊かさと、それを支える保育の実践や人的・物的環境など、多層的で多様な要素によって成り立つとし、保育実践の質の確保・向上に向けた取り組みを検討している。保育所保育指針を共通の基盤とした取り組みや、組織や地域全体での取り組み、保育所等を開く取り組み、地域の支援人材の確保・育成、地域と全国の取り組みの連動などだ。

検討会の座長代理を務める玉川大学教育学部の大豆生田啓友教授は…

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