子どもを核に学び合い、助け合う 「子ミュニティー」で地域をつなげる

千葉県富津市で、子どもの自主性を引き出す独自の理念で運営している和光保育園。保育者が子どもを通して学び、家庭と協同した子育てをすることで、保育の質向上を図っている。同園の理念や特徴的な取り組みについて聞いた。

子どもの側に立ち、自主性を引き出す保育

鈴木 眞廣

鈴木 眞廣

社会福祉法人わこう村 和光保育園 理事長・園長
1952年生まれ。大正大学仏教学部仏教学科真言学専攻卒業。真福寺第六十八世住職。自称 わこう村の演出人兼大工。『保育者論』(共著、同文書院、2020)『子どもに学んだ和光の保育 希望編 育ちあいの場づくり論』(ひとなる書房、2015)

子どもが自ら考え、選び、意欲を持って遊びや生活に取り組めるように、できる限り子どもの気持ちに寄り添うのが和光保育園の保育の方針だ。鈴木園長は「とにかく子どもの声を聞くこと、子どもの側に立ち、子どもの思いに聞き入ることが大事」と話す。

子どもの自主性を伸ばす保育が特徴の同園だが、ここに到るまでには多くの試行錯誤を積み重ねてきた。現在の保育理念への転換のきっかけは、「泥遊びをしたいけれど、親から服を汚してはいけないと言われたから遊べない」という子どもの何気ない一言だった…

(※全文:2560文字 画像:あり)

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