母集団のモデルとしての確率分布 理解と判断のポイント
集団の中である属性をもつものがどれだけ存在するかや、どの範囲に多く存在するかを表現できるのが確率分布である。例えば、顧客分析において、確率分布を用いた図で説明された場合はどう判断すればよいだろうか。まず知っておくべきは正規分布の概念だ。
母集団は確率分布で
表現される
倉田 博史
データを分析する際の最終的な関心の対象は、データそのものではなく、「データの元となった集団」すなわち母集団にある。例えば、新聞などでよく目にする内閣支持率は一定数の有権者を無作為に抽出して支持か不支持かを調査して得られたものであるが、この例における母集団とは「有権者全体」である。有権者全体において内閣支持と不支持の割合がそれぞれどれくらいであるか、これが最終的な関心の対象である。
統計学では母集団を確率分布で表現する。上の内閣支持率の例では、ベルヌーイ分布(Bernoulli distribution)という確率分布が用いられる。その名は数学者ヤコブ・ベルヌーイに因んでいる。これはごく簡単な…
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