ビジネスパーソンの成長意欲の喚起へ 「人としての器」が問われる
以前から「組織はリーダーの器以上に大きくならない」などと言われてきた。リーダーの「器」によって、メンバーのあり方や行動発揮は規定される。「人としての器」について研究する羽生琢哉氏に、「器」の成長プロセスと意欲の喚起、教育・人材育成の取組みについて話を聞いた。
「人としての器」という観点で
人間性を育むことが重要に
羽生 琢哉
── 羽生さんは慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科の特任講師も務められ、「人としての器」について研究されています。「人としての器」とは、どのようなものですか。
私は以前、人事分野の専門誌の編集を担当し、ビジネスパーソン向けの教育・研修事業にも携わっていました。そのコンテンツはあくまで知識やスキルの提供が中心で、一般的な研修でも即効性のあるツールやフレームワークを重視する傾向が見られます。しかし、人間的な成長が十分でない中で、スキルやテクニックだけを学んでも失敗するケースが多いと感じていました。
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